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「とてつもなく恥ずかしいの、だが……っ」
手首足首を拘束され、身動きが取れない
「今回僕のお願いに応えてくれるんでしょう?」
アレクセイは曖昧に答えた。


なぜこうなったのか
それは約一時間前の事である


『アレクセイ、単刀直入に言っていいですか?』
改まって尋ねられ、アレクセイは眉を潜めた。
妙に真剣な表情だったから、何か重要なことなんだろうと
『何だ?』
『』

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「どうしたんだ、ソレ」
「…そんな趣味があったとは…」

「煩い、というより…私も知らない」

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「ローウェル君」
そう尋ねると睨まれた。
「…ユーリ、君」
更に睨まれた。
「………」
「アーレークセーイ!!」
がつんと持っていたコップを投げられ、見事命中

アレクセイは頭を押さえつつコップを拾った。
「な、投げる事はなかろう!」
「いい加減やめろって!」
怒って再びコップを投げようとするユーリを後ろからレイヴンは止めた。
「せーねん、大将はドツンデレなんだから諦めなって」
「ドツンデレとは何だ」
「あぁ?そうなのか?」
人の話を聞かずに二人は会話を続けている。


今、私はローウェル君とシュヴァーンに誘われハルルに来ていた。
所謂酒盛りというやつだ


ローウェル君がのそのそとやって来た。
「なぁ、アレクセイ あんた、今どう思ってる?」
「…生きている事についてか?」
まぁそうだな、と彼は私の隣に来た。
「レイヴンがあんたを引っ張らなきゃあんたは死んでた」
「……そうだな」
私は俯いた。

「今でも思い出す…“一人楽して死ぬつもりか”って言われたのをな」
レイヴンがあの後私と二人きりの時にこう言ったのだ。
「…もういいぜ」
ユーリは手をぷらぷらさせて話を打ち切った。

「それよりも、今は今で楽しもうぜ」
スポットライトに照らされるハルルが美しかった。
「エステルも、ハルルが好きだからこんなことまでやるたぁな」
「姫様が……」
見上げればハルルが観光地になった意味が分かる
「…お時間があれば、姫様達と行ってみたいものだ」
アレクセイはハルルの美しさに魅力されていた。


「ローウェ…」
殴る仕種をされた。
「…いい加減、オレのこと慣れろよ」
「…そう、だな……あ」
小さく呟いたアレクセイにユーリは覗き込んだ。
「キャンディー?」

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