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いつだったかなんていうのは覚えていない
気付いた時には好きだった

(オレが…アレクセイを好きになるなんて…
そんな訳ねぇだろ……勘違いに決まってる…)
しかしそう否定しても、やはり視線を当ててしまうのが事実だ

(同室とかタチ悪いし、な……)
ギルドの仕事として、次の目的地に行くには大変キツイのだ

マンタイクもそれぞれ発展を遂げて、同室
散歩に行ったアレクセイを探しに行こうか
窓から暇そうに覗いている、とアレクセイが泉の方に居るのが見える

(居たっ…!)
窓から伝って飛び降り、アレクセイの元へと向かう

「よ、アレクセイ」
手を軽く挙げ、近寄る
「ここで何してんだ?」
「…特にはないのだが…暑いから居るだけだ」
微笑むアレクセイに高ぶる気持ちを抑えた。
「…そうだ 買い物に付き合ってくんねぇか?」
「構わん」

買い出しというのはアレクセイと居られる理由になる
そんなこんなで昼を迎えた。


「…なぁ、ちょっと聞いて良いか?」
注文をし終えてユーリは切り出した。
「あんた、恋人とか作ったことねーの?」
水の入ったグラスをアレクセイは静かに置いた。
「無いな、対して興味が無かった
というよりは忙しくて相手に出来なかっただろう」
氷をカラカラ鳴らし、止まった。

「私は、少しでも平和に行ければ良かった
…だが、私のしていたことはただの自分勝手な行動だった」
「―――――オレはあんたのしたことは許せない
だけど、あんたのしたこと全ては否定出来ない」
ユーリはぐいっと一気に水を飲み干した。
「少なくともあんたは帝国には命賭けてた
それは誰よりも一番、平和を願ってた」
フードを被ったアレクセイの顔は読み取りづらかった。

ユーリはアレクセイの手を取った。
「あんたは、一人だったんだよな?
周りが居ても、皆自分と何か違うって思ってたんだろ?
自分の地位の事もあって、相談せずに悩んだんだよな?」
「私は……そうだ、ローウェル君の言う通りだよ」
俯くアレクセイに、ユーリは手を強く握ってやった。
「分かったんだ…あの時、全てが…」


魔核が災厄を生んでしまったこと
世界の為にはならなかった自分の仕出かした行為


注文していたスパゲッティの二人分が運ばれた。
ユーリはフォークをアレクセイに差し出した。
「食おうぜ」
ユーリは微笑み、アレクセイは小さく頷いた。

「でも、ま 結果論としてはやっぱ良くねぇよ」
「分かっている…分かっぶぁっ」
頭を軽く叩かれ、危うくスパゲッティに顔面突っ込むところだった。
「な、何を…ッ!!?」
「せーねーん、そろそろ席交代してくんない?」
アレクセイの頭を押したのはユーリではなくレイヴンだった。

「ちょっと大将と話したくって、探したのよ~?」
ユーリは心の内で舌打ちをした。
(嘘つけ、途中から後追ってたクセして…)
「ユーリっ、時間ちょうだいっ」
目の前で頼む仕種をされ、ユーリは溜息をついた。
「わーったよ、じゃあな」
適当に金を置いておき、ユーリは店から出て行った。




(…アレクセイ……)

昔の、本来のアレクセイはレイヴンが90%程知っている
それがまたカンに障るのだ

(…アレクセイはまだ迷ってる……
本当に自分が生きていて良いのか
本当に今の自分に笑顔を生み出せるのか…)


生きて悪い人間なんて居ないはずなのだ
例えそれが大罪人であろうが、死んで良い事にはならない

簡単なことなのだが、アレクセイは踏み出せないのだろう
あまりに重大な罪を犯してしまったばかりに

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「嫌だなぁ、団長閣下は」
キッと睨めば怖い怖い、とその騎士は肩を竦める
顎を捕まれ、強引に上に上げられる
「そういう顔も全て好きなんですよ、俺達は」

私の周りには、親衛隊の者が四人居た。
夜に疲れているところを狙われ、この行為に至る

「離せ!私はこんなことをしている暇はない!」

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「何よあんた、ニヤニヤしちゃって」
リタの声が後ろから聞こえてレイヴンは跳ねた。
「リ、リタっち!…も~、驚かさないでよーっ」
「たまたま後ろから来ただけよ
それよりもアレクセイってあんな戦い方だったっけ?」

遠くでただひたすらに剣を振り回しているアレクセイ
「普段意識して見ないけど…自棄になってんの?」
「さ、さぁ…俺もちょっと分からないかなー…、なんて…」
何よそれ、と リタは軽く溜息をつく
「ユーリもユーリでエステルに姫様って言ってるし
今日のアレクセイとユーリ、何かおかしいわよ」
ギクリと体が強張った。

「ま、良いわ アレクセイに用があって来たんだし」
すたこらとリタはアレクセイに寄る

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