忍者ブログ
New
(10/18)
(10/18)
(10/18)
Search
[ 20 ] [ 21 ] [ 22 ] [ 23 ] [ 24 ] [ 25 ] [ 26 ] [ 27 ] [ 28 ] [ 29 ]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「せーねん、もっと来て」

ユーリは小さく頷き、冷たい温度を感じた。

「ユーリ」

目を合わせるとユーリは躊躇い、視線を反らした。

「ユーリ」

もう一度呼んでやれば彼は渋々俺を見た。

「青年、面白い」

「面白くねっつのっ」

再び頬を赤らめた彼にまた惚れる。

すっと手を伸ばし、彼の赤く染まった頬に触れた。

「せぇねん、頬が暖かい…」

少し筋肉のある頬、けど柔らかい頬

レイヴンは落ち着いたように目を閉じた。

拍手[0回]

PR
「おっさん」

久々に二人の部屋

「ん?」

薄い明かりが二人を映す。

「おっさん」

「何よ」

布団がもそりと動いた。

「好き」

「おっさんもよ」

ユーリはレイヴンの手を握った。

「レイヴン、暖かい」

唇と手の甲が小さく触れた。

「どうしたよ?」

レイヴンは片方の手でユーリの髪を撫でた。

「少し、おっさんを感じたかったから」

「嬉しい事言ってくれるね」

レイヴンは微笑んだ。

拍手[0回]

「おっさん……」
彼は既に悟っている顔をしていた。

「俺はこんな男なのよ」

身体には至る所に傷があった。
どれも軽いものだったが、痛そうに見えるものばかり

「こりゃ何だ」

明らかにキスマークだった。
こんなことが出来るのはあの野郎だけ

「青年、怒って…るわよね」
さっきから言葉に怒りを感じる。

「……仕方ねぇさ…けど、萎えさせてくれるモンだな」
溜息をついたユーリにレイヴンは申し訳なかった。

「それよりもおっさん、オレにディープキスしてみろ」
「えぇっ!?」
急に要求された事に戸惑うレイヴン
ユーリの目は早くしろ、と言っていた。

レイヴンは唾液を飲み込み、ユーリに近付く。
「目、つむって…」
「何でだ?」
「何でって…は、恥ずかしいじゃないっ」
ユーリはハハッ、と笑った。
レイヴンは早くっ、と言って急かす。

「ほらよ」
ユーリは目をつむった。

更に彼に近付いた。
(ホント、綺麗な顔してるわ…)
女装したら女だと思われても仕方ないような

レイヴンはそっと唇を重ねた。
お互いの唇は多少潤っていた。
そのせいか、唇がいやらしい音を出した。
「んっ、ユー…リ……っ」

ユーリの舌はかなり暖かかった。
「あっ、んむむぅっ…!」
「っは!……おっさん」
お互いの唇が離れ、糸を引く。

「キスは…したことねぇのか?」
「なっ…!…そんなことないわよ」
もうこんな歳なんだし、と付け足す。
「なんつーか…開発みたいな…」
「っ………」
ユーリが苦い表情をしていた。

「キスは…開発、されてないわよ」
「へぇ」
ユーリが意外だ、と呟いた。

「なんなら」
そう言ったユーリはレイヴンを寝かせた。
「おわっ、な、何っ…?」

「俺がレイヴンを開発させてやる
特にキスは俺を満足させるぐらいには、な」
彼はニヤリと笑った。

「だから…今のあんたのそのキスはこれで最後だ」
レイヴンはふっ、と笑った。
「有り難いわ…じゃ、俺様の最後のキスは青年に捧げるわ」
そう言ってレイヴンはユーリの首に腕を回した。
「あぁ…来いよ」
レイヴンはゆっくり唇を近付け、キスをした。


あんたのキスは、重かった。

そのキス、必ず変えてやるよ

拍手[0回]


Copyright © Labyrinth All Rights Reserved.
Powered by Ninjya Blog 
忍者ブログ [PR]