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「おっさん……」
彼は既に悟っている顔をしていた。

「俺はこんな男なのよ」

身体には至る所に傷があった。
どれも軽いものだったが、痛そうに見えるものばかり

「こりゃ何だ」

明らかにキスマークだった。
こんなことが出来るのはあの野郎だけ

「青年、怒って…るわよね」
さっきから言葉に怒りを感じる。

「……仕方ねぇさ…けど、萎えさせてくれるモンだな」
溜息をついたユーリにレイヴンは申し訳なかった。

「それよりもおっさん、オレにディープキスしてみろ」
「えぇっ!?」
急に要求された事に戸惑うレイヴン
ユーリの目は早くしろ、と言っていた。

レイヴンは唾液を飲み込み、ユーリに近付く。
「目、つむって…」
「何でだ?」
「何でって…は、恥ずかしいじゃないっ」
ユーリはハハッ、と笑った。
レイヴンは早くっ、と言って急かす。

「ほらよ」
ユーリは目をつむった。

更に彼に近付いた。
(ホント、綺麗な顔してるわ…)
女装したら女だと思われても仕方ないような

レイヴンはそっと唇を重ねた。
お互いの唇は多少潤っていた。
そのせいか、唇がいやらしい音を出した。
「んっ、ユー…リ……っ」

ユーリの舌はかなり暖かかった。
「あっ、んむむぅっ…!」
「っは!……おっさん」
お互いの唇が離れ、糸を引く。

「キスは…したことねぇのか?」
「なっ…!…そんなことないわよ」
もうこんな歳なんだし、と付け足す。
「なんつーか…開発みたいな…」
「っ………」
ユーリが苦い表情をしていた。

「キスは…開発、されてないわよ」
「へぇ」
ユーリが意外だ、と呟いた。

「なんなら」
そう言ったユーリはレイヴンを寝かせた。
「おわっ、な、何っ…?」

「俺がレイヴンを開発させてやる
特にキスは俺を満足させるぐらいには、な」
彼はニヤリと笑った。

「だから…今のあんたのそのキスはこれで最後だ」
レイヴンはふっ、と笑った。
「有り難いわ…じゃ、俺様の最後のキスは青年に捧げるわ」
そう言ってレイヴンはユーリの首に腕を回した。
「あぁ…来いよ」
レイヴンはゆっくり唇を近付け、キスをした。


あんたのキスは、重かった。

そのキス、必ず変えてやるよ

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