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ユーリ・ローウェルには会えない

お前は私の物だ、私の道具なのだ

盾突いたらただでは済まさんぞ



「っあ!?」

慌てて起き上がると、外は真夜中
体中が汗だくなのに若干寒い

「…ユーリ……」

実際アレクセイに言われた訳でもないのに
そう脳がアレクセイを創り上げていた。

ザウデ不落宮で海に落ちたと言われている。
あのあと無事とは言い難い

「ユーリ…!!」

体を強く抱きしめた。

アレクセイの道具でしかなかったシュヴァーンを救い出したのはユーリ達なのだ
特にレイヴンを蘇らせてくれたのもユーリで

なのに今、彼は居ない

何も出来ない自分を怨んだ
裏切り、失望させた
一度は天秤にかけた


(結局おっさん、ダメ人間じゃない…)

深い溜息が更に部屋を寂しくする。
本当は寝たくない、ユーリを捜したい。

「帰って来てよ……」

切実な願いだった。
乙女な気持ちとか、そんなのではない

「おっさんが、悪かったから……」

この歳になって涙を流すなんて情けない
でも、青年が本当に大事だった。

仲間、そう 仲間なのだ。
『仲間』だから


(でも…仲間じゃない)

自分でも気付いていた。
彼を愛しているんだと。


だから尚更帰って来て欲しい

「…早めに、帰って来てちょーだいよ…」


レイヴンは夢に落ちた。

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