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本当に四十代かよ



「よう、アレクセイ」
息苦しいかと思えばローウェルが馬乗りになっていた。
「邪魔だ、昼寝という娯楽を奪うんじゃない」
「昼寝は娯楽じゃねっての」
ごろりと横に転がるローウェル
「…自分のベッドに戻ったらどうだ」
「良いじゃねぇか、案外広いんだし」

がしがしと頭を掻き、起き上がる
「あ、もう起きるのかよ?」
「さりげなく服引っ張るなっ」
「」

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「なぁ、アレクセイは初恋の人とか居ないのかよ?」
オレの急な質問にアレクセイは吹き出した。

「ッ…な、に…!?」
「だから、初恋の人とか居なかったのか?」
オレ以外にも、興味津々にレイヴンやフレンが耳を傾けていた。
「わ、たしは…忙しくてそんなこと……」
「大将、案外ピュアなのねー」
レイヴンがそう言うと彼は睨んだ。
「お前みたいに女たらしじゃないからな」
「た、たらしって……大将酷いっ」

「正直な話、本当にお付き合いがないのですか?」
フレンがそう尋ねると彼は頷いた。
「…だが、私も今更恋愛などする気はない」
どうしてですか?とフレンは首を傾げた。
「私にそんな相手は要らない
ただひたすらに死ぬまでやれることをやるのみだ」
どこか悲しげに聞こえて、オレは胸が苦しくなった。


「部屋割はどうしますか?」
フレンが振り返り、男性陣に問う
「そうねぇ、じゃあユーリと大将…一緒で大丈夫?」
「…おう、いいぜ」
アレクセイからの返事が無くて、ちょっぴりショックだった。



部屋は当然無言の間々
彼との関係は良好であっても、相手はあまり話そうとしない
彼が凛々の明星からの監視を受けた時からずっと

やはり無言は苦しくて、彼の境遇を知っているから尚更で

「…アレクセイは、結婚とかしないのか?
あんたなら出来そうなのに」
「私に楽は与えられていないのだよ
……忙しい方が私に向いているらしい」
彼はそう言って明日の準備を万端にしていた。
「…好きな人とか、出来た事は?」
「……無いな、私は騎士団一途だったものだから」
そう言うと再び準備し始めた。

何だか虚しさを非常に感じた。
心がぽっかり開いたような

「アレクセイ」
後ろから迫り、抱きしめた。
「な、……どうした、ローウェル…?」

「オレは、あんたが好きみたいだ」
とくとく、と 心臓の鼓動が伝わる
「…けど―――――」

ゆっくりアレクセイから離れ、苦笑した。
「思った通りの片思いだったな
…あんたがそうなら、オレは諦めるしかねぇけど」

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毎回毎回、彼はメンバーの知らない所で私を連れて行って私を求める
求めるとは言っても、私を抱擁するだけなのだが

尋ねても返事はなく、気が済むと私を見て 少し照れながら去って行く
私はされるがままにされていた

逆に不思議で、内心驚いて
更にはそんな感情が私を忘れて受け入れてしまう


「あ、アレクセイ」
「待て、ローウェル君」

再び抱擁される前に手で制する。
眉を潜めた彼に私は苦笑した。

「なぜいつも、こんなことを?」
そう尋ねると、ローウェル君は頬を掻いた。
「……何でだろうな、落ち着きたいのかもしれねぇ」
「私を抱擁して落ち着くのか?」

(かつては君と敵対していたというのに……)

そう考えて私は心が暗くなる感じがした。
そんな思考を巡らせているうちに抱き寄せられてしまった。

あまりに急だったため、私は引きはがそうとした。
「オレは守りたいんだよ…傷の舐め合いだろうが何だろうが…
あんただって人間だ、ロボットじゃねぇ
…オレは過去のあんたを知らないし、知れない
それでもオレは、あんたを守りたい」

なぜ、このような青年が落ちぶれた中年を助けようとするのか

「…男だろうが女だろうが困る姿は見たくない
あんた、夜中にいつも外出て行くのとか…させたくない」
私は無言の間々だった。
君よりも罪の傷が深い私を助ける必要性などないはずなのに

「ほら、泣くなって」
「なっ」
背伸びした彼に舌で拭われ、私は目を丸くした。
「…しょっぺぇな」
「な、な……ば、馬鹿者!」

今まで真面目だったというのに何と言うことだろう
恥ずかしくて彼の顔も見られない

「…アレクセイ、ちょっといいか」
言われる間々に連れて行かれ、私は焦った。
「こんな所で何をするっ、あんまり行き過ぎると、危険だぞ…!」
小川が流れていて、彼は頷いた。
それから私を近くの大木を背にした。
「な、何だ……」
妙に細めな彼の目に、私は動揺した。
それからがっちりと顎を固定され、何かを喋ろうとした時にそれは拒否された。

(な、に………!?)
されるがままだった。
舌が入って来て口内を掻き回される。

正直、性について疎かった。
幼少時代は勉学に明け暮れ、流れるように騎士団に入った。
それから騎士団で必死に体を鍛えた。

経緯はともかく、性にそこまで深い興味はなかったのだ
無論、女性とも本格的なお付き合いはなかった。

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