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「なぁ、アレクセイは初恋の人とか居ないのかよ?」
オレの急な質問にアレクセイは吹き出した。

「ッ…な、に…!?」
「だから、初恋の人とか居なかったのか?」
オレ以外にも、興味津々にレイヴンやフレンが耳を傾けていた。
「わ、たしは…忙しくてそんなこと……」
「大将、案外ピュアなのねー」
レイヴンがそう言うと彼は睨んだ。
「お前みたいに女たらしじゃないからな」
「た、たらしって……大将酷いっ」

「正直な話、本当にお付き合いがないのですか?」
フレンがそう尋ねると彼は頷いた。
「…だが、私も今更恋愛などする気はない」
どうしてですか?とフレンは首を傾げた。
「私にそんな相手は要らない
ただひたすらに死ぬまでやれることをやるのみだ」
どこか悲しげに聞こえて、オレは胸が苦しくなった。


「部屋割はどうしますか?」
フレンが振り返り、男性陣に問う
「そうねぇ、じゃあユーリと大将…一緒で大丈夫?」
「…おう、いいぜ」
アレクセイからの返事が無くて、ちょっぴりショックだった。



部屋は当然無言の間々
彼との関係は良好であっても、相手はあまり話そうとしない
彼が凛々の明星からの監視を受けた時からずっと

やはり無言は苦しくて、彼の境遇を知っているから尚更で

「…アレクセイは、結婚とかしないのか?
あんたなら出来そうなのに」
「私に楽は与えられていないのだよ
……忙しい方が私に向いているらしい」
彼はそう言って明日の準備を万端にしていた。
「…好きな人とか、出来た事は?」
「……無いな、私は騎士団一途だったものだから」
そう言うと再び準備し始めた。

何だか虚しさを非常に感じた。
心がぽっかり開いたような

「アレクセイ」
後ろから迫り、抱きしめた。
「な、……どうした、ローウェル…?」

「オレは、あんたが好きみたいだ」
とくとく、と 心臓の鼓動が伝わる
「…けど―――――」

ゆっくりアレクセイから離れ、苦笑した。
「思った通りの片思いだったな
…あんたがそうなら、オレは諦めるしかねぇけど」

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