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「しかしまぁ、貴方もよく生きていましたな…元・騎士団長様?」
コツコツと靴の音が響き、ロープを引っ張られる。
反動で私は前のめりになった。
「っ……」

「ふ、心配しないで下さい
貴方の中身は綺麗さっぱり移植してあげますよ」
蹴り飛ばされ、私は尻餅をついた。
「…それはどうも、有り難きお言葉…」

「今は技術が発展しているから良いが、
貴方は無茶をしたな、心臓を別の物にしてしまったんだから」
私はその言葉を受け止め、再び立ち上がった。
「…先程話した通りです」
「…そうでしたな、いや、信じられなかったので」
男が頷くと、二人の男が左右についた。

「残念でしたな、ま、どちらにせよ貴方は死ぬ選択肢しかないということ…
これ程報われなくて救われない人間は初めてではないか?」

私は反応を示さなかった。
「…焦るな、今楽にしてやろう」
死刑執行人はボタンのある前に立ち、手を添えた。


それではごきげんよう


足元が無になって、体が楽になった。

「がっ……!」

首の骨が砕け、気が付けば目の前が真っ暗になっていた。











「……………」

世界中、あの罪人者を尊敬する人は数多く居る
それは今日でも変わらない事実だった。

「…僕は分からなくもない
心残りが無いと言ったら真っ赤な嘘だ」
「……昔はイイ奴だったんだろうな、本当に
話聞いたり、調べてると驚くばっかりだ」

「あの人が尊敬されない訳無いじゃない」
そっと胸に手を乗せた。
「あの人が尊敬されないなんて………」
その男の心臓は本当だった。

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