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温泉というものがあるらしく、誘われるが間々について行くことにした。
まだまだやらなきゃいけないことはたくさんあるのだが、息抜きをしようと連絡が来てからはその日が何となく楽しみだった。
久々に背中を預けた仲間と会える、荷物を転送してもらいながら想像を膨らませる。

「それより、一緒には来なかったのね」
最後に会ったのはいつ頃だったかは詳しく覚えてはいないが、彼女は更に伸びたであろう蒼い髪を下の方で束ねていた。
元々華奢だったが、当時より少し筋肉が付いたようだ、それだけであれから成長したのだと見て分かった。
「無茶言わないでほしいね」
意味ありげに軽く笑われたが、私は肩を竦めてそれ以上は触れないでおいた。
「船には乗る?まだ出発しないし、どうするかは任せるけど」
「乗らせてもらうよ、体力の温存をしておきたいしさ」
「あら、本当にそうかしら」
軽く睨むと彼女は冗談よ、と手を振った。
そんなやり取りをしながらも、間違いなく物事は歩みを進めているのだと実感した。

「お、久しぶりじゃねーか しかし相変わらずだな」
転送された先には体格の良い金髪の男性が現れたが、相変わらずなのはどちらなのだろうか
あの頃からあまり変わっていない軽装だ、けれどもどことなく安心してしまう自分も居た。
「そういやあいつはまだ来てねぇのか?」
「一緒に来るとでも思ったかい?」
そう返せばそれもそうだ、と答えが返って来た。

久々に会った仲間達からはいつも会う度に例の人物が上がる。
彼らからすれば、同じ星の人なのだからまとまって来てもらいたいのだろうがそうはいかない
狸の少年ならともかく、彼とは元々敵国同士でそう簡単に仲良くなんて出来るはずがない
一時期仲間になったとはいえ、わだかまりが消える訳でもないのだ
とりあえず時間の許す限り体を休めようと考え、部屋に案内してもらった。

荷物をまとめ、寝台に座って横になる。
この近未来的な船については未だに理解し難いが、恐らく客船と思われた。
以前はこんなに広くはなかったし、何より一人部屋ではなかったからだ
なぜあいつと同じ部屋に…とも思ったが、ある意味では個人的な不満もあった為に言わなかった。

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