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街外れの草原で、俺は寝転がりながら空を眺めていた。
先程まで視界の中にあった小さな雲は消えてしまっていた。
ぼんやりと他の雲に目を向け、まばたきを一度してみる。

過去に好みな女官が居た。しかし優柔な俺は意思を伝えるのが遅く、それは叶わなかった。
何度もそういう経験はあった、ただいつも同じことの繰り返しで失敗していた。
告白した回数自体指で数えるくらい少ないし、告白をしなかった回数はその倍ぐらいだ。
いい加減、誰かに愛を持って寄り添ってみたいものである。

(恋がしたいなぁ)

自然とそんな考えが浮かんだが、経験からしてやっぱり無理かなとか思ってしまったりして。
そうしていつも友人の孔明や士元と関わっているからか、無意識に恋愛から遠ざかっている気がした。

「……すみません!」
「うわっ!?」
 いきなり頭上から声を掛けられた、完全に意識がどこかへ行っていたらしい。
慌てて起き上がり、後ろを振り返った。

彼は姜維、とても真面目で将来を期待されている将だ。
それだけで輝かしいというのに、孔明の直弟子なのだから尚更恐ろしい。
現在、孔明は丞相という立ち位置のために姜維の面倒は自然と俺が見るようになっていた。
「もう…どこかに行く時は人づてだけでなく、書簡に書き記しておくようお願いしたではありませんか」
気ままに出掛けるからか、こうして姜維が毎度のように俺を捜しに来る。
少しむすっとした顔の姜維に苦笑した。
「すまない、つい」
ついじゃないです、と馬から降りて俺の隣に座って来た。
しばらくしても彼は何も出さなかったので、不思議に思っていると彼は首を傾げていた。
「…そういえば、今日はいいのかい?」
策を講じてもらいに来たのかと思いきや、見たところ手ぶらのようだった。
はい、と彼は頷いた。
「いつも見てもらうだけでは…」
なんだか控えめな表情にどうも気持ちがむず痒く感じる。
上から下まで、彼を見るが特に変わったことはない、と思った。
「熱でも出たのか?」
額に手を乗せて体温を測る。ほのかに顔が赤くなっているのにも気付いた。
「どうしてこんな無理を…」
「ち、違うんですっ」







原稿だった物、難しいっす。

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