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紅い、真っ赤な服装で私に近寄るは一人の男
かつては彼と笑い合ったような気がしなくもない

「私をどうするんだ」
ガシャリ... 軽くて高い音が私の手首で鳴る。

「お前は私の物だ、もう、離さぬ」
私とは違って、華奢な身体に抱き寄せられる。
しかし、どうしてか厚い気持ちになる。

「この手錠は、私との約束」
デュークは、その手錠に口づけを落とした。


「………私は…もう、」
急に押し倒され、私は目を張った。

「お前は私だけを見ていれば良い
私の意思に従えば良いのだ」

「しかし、デューク…」
「まだ反論するか?」

手錠をされた手首を上に持って行かれる。
抵抗なぞ、皆無に近かった。

そもそも、私は抵抗する気は無かったが


「デュー、ク」
「私の中にあれば、もう要らぬ
何もかも、お前だけで十分だ」

強い抱擁に、息を漏らした。
(もう、逃げられないということか――――。)


そしてまた私も、身を委ねたのだった。





裏系10題 1.手錠 天使祝詞様

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『ここは二人で行かせて下さい』

彼女は側近者に厳しく言った。
『しかしあの人ですよ!?姫様を殺そうとするかもしれないんですよ!』
そんな口論が毎回私の耳に届く

私は今でも、彼女の言葉が忘れられなかった。
『アレクセイは、私を殺しません
アレクセイは、もうあの時のアレクセイじゃありません』
力のある声で、何かを含んだ言葉に私は感激してしまった。



「見て下さい!」
辺りには一面花畑だ
「これは……」
「花畑ですっ、」

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『ありがとう、ローウェル君』

今でも耳から、頭から離れないその言葉
しかしその時は彼が嫌いだったのは事実だ

だが彼のしたことには全て悪いとも言えなかった。

騎士手帳なんて開けば、アレクセイが騎士団長になった経緯
アレクセイが活躍した威厳ある人物と書かれていた。

(…アレクセイって、ホントにスゲー奴だったんだな……)
三ヶ月で辞めた自分より、はっきりしていて
頭を振り、近くの図書館で彼を調べてみたことがある

(…アレクセイは、大変だったんだろうな…戦争も経験して…
その上で大切な人をたくさん亡くして…野望も砕かれて…)
気付いた時には一人ぼっちだ

深読みすればするほどアレクセイがどれだけ辛かったのか
彼の悲しみは計り知れないものなのだろう

自分らしくない、そう思ったが それ以来アレクセイを忘れられなくなっていた。




それからというものの、ちらちらとアレクセイを見てしまうようになってしまった。

(以前よりも鬱気味じゃなくなったのは良いが…
いつ死を望むか分からねぇよな…あいつだって人間だ…)


「ッ」
「アレクセイ!」

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