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頭を肩に預け、少し眠たそうにする彼をそっと撫でた。
心地好さそうな表情をし、戦の過酷さなど忘れてしまいそうだ。

ゆっくり時を刻み、争い事など無くなってしまえばと願う
…小難しい考えは、こういう時あまりしない方が良さそうだ

どこからか匂う甘い季節の風
涼しさを吹かせ、今を忘れる

隣を見れば、すっかり夢に浸かっていた。
流れるように視線を移せば、普段は見ないところにまで目が行く

「…ん……」

彼の長い睫毛が上がり、起床を知らせた
まだ眠たそうだが、その瞳は俺を捉える。

「…っあ……つい、寝てしまいましたっ」
慌てて俺から離れる彼に否定した。
「気にしないでくれ、戦がない証拠さ」
そう言いながら微笑んでこの場の雰囲気を和ませる。

実は彼と時間を過ごすのが好きだったりするのだ

「…姜維殿は馬みたいだな」
いきなりそう呟いてしまったが、今更撤回出来ず
彼は不思議そうに俺を見ていた。
「いや、あの、すまない、決して悪い意味じゃなくて…」
どう答えようかと考えていると、彼は首を横に振った。

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そもそも男同士というのがおかしいのだ
子が生めるわけでもない、何も出来ない
それから徐庶殿の誰彼構わず接吻してしまう姿
誰でも良かった、のだろう たまたま私だっただけで
酒を飲んでいたからといって…そう言われても耐えられないのだ
しかしそんな女々しい思考の自分にも嫌気がさした。

「う…くっ……」

溢れ出る涙が止まらない、何が正しいのか分からなくなって来たのだ
拭っても拭っても止まらず、

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私は姜伯約、丞相の学友である徐庶殿とお付き合いさせて頂いている。
このことは丞相とホウ統殿しか知らない
正直私は嬉しさでいっぱいだったのだが、これから起こることなど一切予想していなかった。

「……姜維、一つお知らせしたいことが」
羽扇をゆらゆらと、しかし少しぎこちない感じに揺らいでいた。
違和感に心で首を傾げていると、慌ただしくやってきた誰かの姿が
「ああ、孔明様!ここにいらっしゃいましたか!早く飲みに行きませんか!」
やたらと気分高くやって来たのは丞相の妻である月英殿だった。
様子を見る限りでは既に酒を飲んでいるようだ

そちらばかりを見ていると、肩を叩かれた。
驚いて振り返れば徐庶殿が微笑んでやあ、と短く挨拶した。
「孔明、行って来たらどうだい 劉備殿も探していたよ」
「…ええ、そうしましょう」
妙な丞相の態度に私は疑問を浮かべたが、酒宴だということもあってすぐに忘れてしまった。
徐庶殿と共に酒をゆっくり楽しもうと思う

しばらくし、徐庶殿がこちらへ向き合った。
不思議に思っていると即座に接吻されたのだ
理解出来ぬ自体に私は一瞬固まってしまった。
激しくなる舌の絡みに現実を知り、慌てて押し退けようとするが敵わない
私は床に倒され、上からとてつもない勢いで唇を重ねられる。

二人だけの空間だったら良かった
今は二人ではないし、皆が居る前なのだ

ようやく離され、唾液が糸のように伝った。
訳の分からない状態に呆然としていれば徐庶殿は隣へ隣へと楽しそうに接吻して行ったのだ
衝撃的なことが起こりすぎて理解に時間が掛かった。
だが事実だと知ると何だか悲しくなり、静かに酒宴から去った。

その場の乗りもあった為か、誰も変だと言わなかった。
逆にそれが辛く、私がおかしいのだと自分に言い聞かせた。



「はぁ~……いやぁ、困ったねぇ…」
ホウ統はそんな姜維を探していたが、一向に見つからなかった。
「…こちらも、居ませんでした」
同じく諸葛亮も探していたのだが、行方知れず
二人は何とか酒宴から抜け出して来たのだが、周りに話すことは極力避けたい

「私はあちらに行きます」
あまり見ないような諸葛亮の様子にホウ統は笠を改めて深く被った。

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