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紅い、真っ赤な服装で私に近寄るは一人の男
かつては彼と笑い合ったような気がしなくもない

「私をどうするんだ」
ガシャリ... 軽くて高い音が私の手首で鳴る。

「お前は私の物だ、もう、離さぬ」
私とは違って、華奢な身体に抱き寄せられる。
しかし、どうしてか厚い気持ちになる。

「この手錠は、私との約束」
デュークは、その手錠に口づけを落とした。


「………私は…もう、」
急に押し倒され、私は目を張った。

「お前は私だけを見ていれば良い
私の意思に従えば良いのだ」

「しかし、デューク…」
「まだ反論するか?」

手錠をされた手首を上に持って行かれる。
抵抗なぞ、皆無に近かった。

そもそも、私は抵抗する気は無かったが


「デュー、ク」
「私の中にあれば、もう要らぬ
何もかも、お前だけで十分だ」

強い抱擁に、息を漏らした。
(もう、逃げられないということか――――。)


そしてまた私も、身を委ねたのだった。





裏系10題 1.手錠 天使祝詞様

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『ありがとう、ローウェル君』

今でも耳から、頭から離れないその言葉
しかしその時は彼が嫌いだったのは事実だ

だが彼のしたことには全て悪いとも言えなかった。

騎士手帳なんて開けば、アレクセイが騎士団長になった経緯
アレクセイが活躍した威厳ある人物と書かれていた。

(…アレクセイって、ホントにスゲー奴だったんだな……)
三ヶ月で辞めた自分より、はっきりしていて
頭を振り、近くの図書館で彼を調べてみたことがある

(…アレクセイは、大変だったんだろうな…戦争も経験して…
その上で大切な人をたくさん亡くして…野望も砕かれて…)
気付いた時には一人ぼっちだ

深読みすればするほどアレクセイがどれだけ辛かったのか
彼の悲しみは計り知れないものなのだろう

自分らしくない、そう思ったが それ以来アレクセイを忘れられなくなっていた。




それからというものの、ちらちらとアレクセイを見てしまうようになってしまった。

(以前よりも鬱気味じゃなくなったのは良いが…
いつ死を望むか分からねぇよな…あいつだって人間だ…)


「ッ」
「アレクセイ!」

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アレクセイがオレらの仲間になって気付いた事がある
本当はとても抜けているヤツなんじゃないかと

以前の姿は、騎士団の団長として威厳のある人として名を広めていた。
しかし今はどうなのだろう、以前の彼とのギャップを非常に感じる

そしてまたそんなヤツに魅せられているオレがいて


(……好き、なんだよな…これは)


目でアレクセイを追っているのも自覚している。
またそれを後で気付き、恥ずかしくなる自分が居るのだ


「あれ、アレクセイ カロル達はどこ行ったんだ?」
他にもジュディスと、凛々の明星入りしたレイヴンが居ない
ラピードはアレクセイの足元に体を横にして寝ていたが

「遅かったな、少年達は今娯楽を楽しんでいるようだよ」
「…くっそ、何で起こしてくんなかったんだよ…」
がりがりと後頭部を掻きながら乱暴に椅子に座った。
「ローウェルは遊園地が好きなのか?」
「あぁ、最近ギルドが設立したヤツか
…たまにはオレだってはしゃぎてぇよ」
軽い溜息をつき、だらりと体を楽にした。

「昨日はお疲れだったようだからな
無理に起こす事も出来んだろう」
そうだけど、と ユーリは再び溜息
「…なら、私で良ければどこか行くか?」
「え、」
驚いて顔を向ければアレクセイは微笑んだ
「私で、良ければ」

その微笑みが何だか癒されている自分が居て
「行くなら行こう」




「それにしても、ローウェルはいつも気を抜けんかったのか?」
苦笑しながらオレを見るアレクセイ
手には食べ物だらけ、風船もいくつか浮いている
「まるで子供だな」
「う、るせ!オレだってたまには羽伸ばしてぇっての」
ぶつくさ言いながら先を歩く

「我が子のようだ」
吹きかけた
驚いて振り返ったが、ん?という表情
(……死ぬかと思った…)


それからアトラクションを楽しみ、ひとまず休みを取る
「アレクセイは何が良い?ソフトクリーム」
「この赤いやつが良いな」

(くそ、いちご選ぶとか…!可愛い…)

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