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『お前のせいで』

黒い手が伸びて来た

「っ!?」

『本当は災厄が望みだったんだろう?』

それは多数に及んだ

「違う!私は……!」

『知らない、と?』

首を縦に振れなかった

「わた、しは……そんな、…」





「あ、あぁ…ああ゙あ゙あぁぁあああ゙!!!!」
目を見開いて声を張り上げた
髪を掻きむしり、自らを虐げて
「アレクセイ!!落ち着い、て!」
暴れる体をただただ強く抱きしめるシュヴァーン
おかげで彼の背中は傷だらけだった

「はぁっ、はぁっ…ゔぅゔ……」
カタカタ震える体が通じた

「私、は……最悪で最低な…人間だ…
恨まれ、憎まれ……ぅああ゙ぁぁあっ…」
再び呻く私をシュヴァーンは抱きしめた。
「落ち着いて下さい…」
「う…ゔぅ……ッ」





それは何ヶ月も続いた

やがて、彼は眠る事をやめた


「アレクセイ…いい加減、寝て下さい…」
心配しても彼は動かなかった。

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最近貴方が笑ってくれて
嬉しいって思った。

ああ、やっぱり
俺は貴方の事…

中々笑顔を見せない人からの笑顔は嬉しくて
尚且つ貴方は罪を背負う事になってしまって
しばらく食もしないでいた時期もあったから

貴方からの笑顔がとても好きで
どうやったら笑ってくれるかな、とか考えたこともあった


「どうしたシュヴァーン」
いつも通りに貴方に会いに来た。
「何が、です?」
普段と違う行動をとっただろうか
考えながら返事を返した。
「何だか…生き生きしているように見える」
不思議そうな表情をするアレクセイにシュヴァーンは苦笑した。
「そうですか?」
笑って応答するとアレクセイも小さく笑った。
「それじゃあ、しばらくしたらまた…」
言い終わる前に手首を掴まれた。
「……居てくれ」
少し力を込められ、シュヴァーンは微笑んで、頷いた


「大将、これ…美味しいと思いますよ」
「ふむ」
スプーンで掬って、食べるアレクセイ
「確かに…私好みの味だな」
「良かったですね」
にっこりと笑えばアレクセイは眉を潜めた
「何を言う、私の為に作ってくれたのだろう?」
「げっ…バレてました?」
アレクセイは首を横に振った
「憶測だ…だが、懐かしくてな」
俺から視線をアレクセイは外した。

「…ありがとう、美味しかった」
微笑む貴方の顔が好き
また、その顔が見たい

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外伝出る前に書いたものです。



現在アレクセイはギルドへと入り、今は傭兵のようなものをしていた。
そして今、鈍った体を鍛えるために修行を行っている訳だが

「たいしょー、そろそろ引き上げましょ
冷えて来ましたし、最近暮れるのも早いですから」
そうだな、とアレクセイは頷いて剣を鞘に収めた。

「ところで…私の、呼び方についてなのだが……」
レイヴンはへ?と情けない顔をしている。
「アレクセイなのか、アレクセイ『様』なのか、大将なのか
どれかに統一してくれないか、特に『様』付けはもういい」
「……そんな事考えていたんですね…」
そんな事とはなんだ、とアレクセイは軽く睨んだ
「んー…なら、アレクセイ…で?」
「そうか、それで頼むぞ」
アレクセイは満足そうにして歩き始めたがレイヴンはアレクセイのマントを引っ張った。
「ぐぉおっ」
「俺のターンですよ」
危うくこけそうになるところをなんとか立て直した。

「レイヴンかシュヴァーンか、どちらかにして下さい」
「シュヴァーンは捨てたんじゃなかったのか」
「実際の本名はやっぱり捨てたくないじゃない」
へらへらと笑っているがこれはシュヴァーンと呼んで欲しい顔
「シュヴァーンで、良かろう?」
「さっすが大将分かっぶへぇっ」
アレクセイは間髪をいれずに顔面を叩いた。
「アレクセイ、と呼べ」


宿で食事や風呂を済ませ、アレクセイは軽い溜息をつく
「まだ、体が鈍っているな…」
「それでも向上してると思いますよ」
体を柔軟しているシュヴァーンはアレクセイに振り向く
「そうか?シュヴァーン、頼んでいいか」
「あぁ、はい」
アレクセイの背後に回り込み、背中から少しずつ押してやる
「ふっ、ふっ、ふっ……よし」
何回か柔軟を行ってアレクセイは横に寝転んだ

「すまんな、ありがとう」
ふ、と笑ったアレクセイにシュヴァーンは妙に驚いていた。
「お、おい…どうした…?」
「え…あ、いや…また、笑ってくれたんで…」
アレクセイは手を頬に触れた。
「そんなに、私は笑っていないか?」
「…素で笑って下さったのは…久々だったので……って、アレクセイ…?」
「…何だ?」
アレクセイは無意識なのか、急に泣き始めたものだから驚いた。
「……すまない、何だか…安心してしまって」
眉を潜めつつ目を擦るアレクセイを見てシュヴァーンも泣きそうになった。

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