忍者ブログ
New
(10/18)
(10/18)
(10/18)
Search
[ 7 ] [ 8 ] [ 9 ] [ 10 ] [ 11 ] [ 12 ] [ 13 ] [ 14 ] [ 15 ] [ 16 ] [ 17 ]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

俺は徐元直、最近は大規模な戦もなく やや平穏な日々を送っていた。
「わんわん、こっちだよ わんわんっ」
いい年した男が一人、民家の近くでしゃがみながら鳴いていた。
もしそこに何もなくて鳴いていたのなら完全に不審者だ
しかし俺の目の前には犬がいる、愛らしい柴犬だ

つぶらな瞳がたまらなく、くりんと巻かれた尻尾
犬を見ると何かを思い出しそうになるが思い出せない
それはともかくとして、俺はその犬を必死に招く
なぜか、理由は“可愛いから”だ

「…わんわん、わーん」
二度目の挨拶、犬は瞬く 俺に不思議な視線を送る。
トコトコとこちらに歩いて来る、可愛いなぁ
軽く手を叩いてこっちだよ、と意思表示をする。

「じょぉおしょおどのおぉお!!」
騒がしくやって来た人物に柴犬は驚いてどこか行ってしまった。
「あっ!」
あっという間に見逃してしまい、俺は軽く溜息をついた。
隣にやって来た人物に肩を竦め、中腰から立ち上がる。
「何だい姜維殿…」
俺の落胆さに気付いた姜維殿はしょんぼりした表情になった。
「あの…お邪魔しましたか?」
彼の手元にはホカホカの肉まんがあり、確かそれは期間限定だったはずだ
それを数日前食べたいな、と何気なく言ったのを覚えていてくれたみたいだ

しかし犬を驚かせ、俺にとっての癒しが逃げてしまったのは残念だ
「ああ…わんわんが……」
呟くように少し落ち込む、あの犬の手触り

拍手[0回]

PR
酒の席、俺は盃を傾けて喉を潤した。
緩やかに熱く、血が巡るのを強く感じる。
澄んだ夜空が心地好い、そう、最高だ

一つを除けば、だが

「姜維殿、いつの間にあんな仲良くなっちゃってるんだねえ」
士元の発言以前より気付いていた、姜維殿の行方
関兄妹らに囲まれ、慕われているようだった。
微笑ましいと思うべきなのだろう、だが己の内心は

(妬んでいる)

よりによって、自分より年下の

拍手[0回]

本文を読むにはこちらからパスワードを入力してください。

拍手[0回]


Copyright © Labyrinth All Rights Reserved.
Powered by Ninjya Blog 
忍者ブログ [PR]