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今や助けは求められなかった。
宿から遠ざかり、暗い夜道を眺めた。
フードを被った連中は対して語りもせず、私を運ぶ
私は桎梏され、それはどうも簡単には解けそうになかった。
『手足を出して下さい』
疑問になりつつも差し出すと、衣服をめくられる。
『ッ!?』
注射を、刺されたようだ
『心配いりませんよ、“楽になれる薬”ですから』
『……毒薬か?』
まさか とんでもない、とその者はそう言った。
『…取って置きですよ 貴方にとっても、ね』
そうして今、私はそれに身を持って知ることとなった。
(手が、足が、……動かない…!!)
一つ、何かをするにしても筋肉が働かない
注射の効果は、これだったのか
(……完全に私を殺したいらしいな)
動く事を諦め、ただ座るだけになった。
やがて、何か重い音が迫っているようだった。
周りに居るフードを被った連中は何も言わない
視界は連中ばかりで、何が起こっているのか全く分からない
連中が引き、そこで私は息を呑んだ。
「大将!!」
レイヴン達が、檻の中で私を見ていた。
「お時間ですよ」
鎖を引かれ、連中達は一部を除いて壇から降り、ある程度離れた。
「死刑!死刑!死刑!」
止んでいた声が再び湧き出る
ゴゴゴ... 壇は高さを取った。
鎖を引きずられるが、私は歩けなかった。
しかしそれにも関わらず、引きずられる。
「ぐっ、う゛…!」
「心臓を貫けば直ぐにでも逝けますね」
服を引き裂かれ、朱い命が顔を出した。
「!!」
「何と…心臓魔導器、か…目にするのは初めてだ」
それを撫でるように触られ、鼓動が早まる
「フ、これは愉しめそうだ」
鞘から剣が引き抜かれ、剣が私の頬を軽く撫でた。
「その心臓を、欠片もなく砕いてあげましょう」
「大将ッ!!!?」
レイヴンが叫んだ。
風が鳴る。
嗚呼、終わる。
「ガウッ!」
シャン、と 綺麗な音が響いた。
風を纏い、一部の連中を吹き飛ばした。
「ぐあっ!」
「なぜ犬が!?」
強く唸り、連中を構わず蹴り、退け 繰り返す。
「ラピード!」
ユーリが驚いた声を張った。
「あれ、デュークじゃない!?」
後からやって来たデュークは連中を弾き返し、アレクセイに寄った。
「させてたまるか!」
フードを被った連中はラピードとデュークに襲い掛かる。
ラピードは犬の特徴を使い、見事に撃退させて行く
またデュークも剣捌きは相変わらずで、数々を負かしていった。
宿から遠ざかり、暗い夜道を眺めた。
フードを被った連中は対して語りもせず、私を運ぶ
私は桎梏され、それはどうも簡単には解けそうになかった。
『手足を出して下さい』
疑問になりつつも差し出すと、衣服をめくられる。
『ッ!?』
注射を、刺されたようだ
『心配いりませんよ、“楽になれる薬”ですから』
『……毒薬か?』
まさか とんでもない、とその者はそう言った。
『…取って置きですよ 貴方にとっても、ね』
そうして今、私はそれに身を持って知ることとなった。
(手が、足が、……動かない…!!)
一つ、何かをするにしても筋肉が働かない
注射の効果は、これだったのか
(……完全に私を殺したいらしいな)
動く事を諦め、ただ座るだけになった。
やがて、何か重い音が迫っているようだった。
周りに居るフードを被った連中は何も言わない
視界は連中ばかりで、何が起こっているのか全く分からない
連中が引き、そこで私は息を呑んだ。
「大将!!」
レイヴン達が、檻の中で私を見ていた。
「お時間ですよ」
鎖を引かれ、連中達は一部を除いて壇から降り、ある程度離れた。
「死刑!死刑!死刑!」
止んでいた声が再び湧き出る
ゴゴゴ... 壇は高さを取った。
鎖を引きずられるが、私は歩けなかった。
しかしそれにも関わらず、引きずられる。
「ぐっ、う゛…!」
「心臓を貫けば直ぐにでも逝けますね」
服を引き裂かれ、朱い命が顔を出した。
「!!」
「何と…心臓魔導器、か…目にするのは初めてだ」
それを撫でるように触られ、鼓動が早まる
「フ、これは愉しめそうだ」
鞘から剣が引き抜かれ、剣が私の頬を軽く撫でた。
「その心臓を、欠片もなく砕いてあげましょう」
「大将ッ!!!?」
レイヴンが叫んだ。
風が鳴る。
嗚呼、終わる。
「ガウッ!」
シャン、と 綺麗な音が響いた。
風を纏い、一部の連中を吹き飛ばした。
「ぐあっ!」
「なぜ犬が!?」
強く唸り、連中を構わず蹴り、退け 繰り返す。
「ラピード!」
ユーリが驚いた声を張った。
「あれ、デュークじゃない!?」
後からやって来たデュークは連中を弾き返し、アレクセイに寄った。
「させてたまるか!」
フードを被った連中はラピードとデュークに襲い掛かる。
ラピードは犬の特徴を使い、見事に撃退させて行く
またデュークも剣捌きは相変わらずで、数々を負かしていった。
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「カルボクラムに入って行くぞ?」
パティが望遠鏡を覗きながらそう言った。
「いいから、早く行くわよ!」
バウルからあたしは慌てて降り、カルボクラムへ向かった。
「……発見」
フードを被った者達は、あたし達目掛けて攻撃を仕掛けて来た。
「くッ、厄介なのよ!」
未だに慣れぬ精霊術を使用しながら対抗する。
どうやら相手方も上手くこなして来ている。
「何なんだよこいつらっ」
ユーリも唸りながら攻撃を繰り出す。
「帝国やギルドの所属でもなさそうね…っ」
「冷静に分析は後にしてちょーだい!」
ジュディスの言葉にレイヴンはやや苛立ちを込めてそう言った。
そんな様子にパティは肩を竦めるが、中々の手強さのよう
「でぇやっ!」
カロルは大剣を振り回した時だった。
高い音が鳴り、フードを被った連中は巧みに壁を上がり、内部へと入って行った。
「あ、逃げる!」
「追いようがねぇな…!」
ユーリは舌打ちし、皆集まった。
「……何だか声が聞こえんか?」
パティが耳の後ろに手を添えている。
『死刑!死刑!死刑!』
「最奥部からするわね、急いで行くべきだわ」
ジュディスが真剣な表情でそう言った。
嫌な汗が伝う
(さっきの敵の正体はともかく……、
アレクセイの死刑を見せ付けるために招いたとか…?)
凛々の明星という枠があるだけに、アレクセイを恨む者は中々手を出せずに居た。
だが今、アレクセイは凛々の明星からは抜けてしまっている。
それならばアレクセイは罪人としての刻印しかないのだ
(殺されるところを、見ちゃうかもしれないってこと…!?)
そんなの、死刑じゃなくて私刑じゃない…!!
(でも、まだ決めるのは早い……わよね…!)
あたしは必死にそう思い込んだ。
カルボクラムは破壊や改装がされたようで、
やや道が変わっていたが最奥部にたどり着いた。
二階に出た矢先、ガシャンと檻が出現した。
「!」
フードを被った連中が現れ、肩をひくつかせた。
「クク、魔導器があったら気付いていたかもしれませんな
鼠のように引っ掛かって頂いて我々は楽しめましたがね」
檻は移動が出来るようで、重い音が響く
「……何する気だ…」
ユーリの低い声が問う
「見て頂くだけで結構ですよ」
移動した先は、打って変わった場所になっていた。
壇があり、そこにはフードを被った連中が数多く居た。
ガタンと檻は止まり、フードを被った連中は場所を広げた。
「大将!!」
レイヴンの叫ぶ声がした。
パティが望遠鏡を覗きながらそう言った。
「いいから、早く行くわよ!」
バウルからあたしは慌てて降り、カルボクラムへ向かった。
「……発見」
フードを被った者達は、あたし達目掛けて攻撃を仕掛けて来た。
「くッ、厄介なのよ!」
未だに慣れぬ精霊術を使用しながら対抗する。
どうやら相手方も上手くこなして来ている。
「何なんだよこいつらっ」
ユーリも唸りながら攻撃を繰り出す。
「帝国やギルドの所属でもなさそうね…っ」
「冷静に分析は後にしてちょーだい!」
ジュディスの言葉にレイヴンはやや苛立ちを込めてそう言った。
そんな様子にパティは肩を竦めるが、中々の手強さのよう
「でぇやっ!」
カロルは大剣を振り回した時だった。
高い音が鳴り、フードを被った連中は巧みに壁を上がり、内部へと入って行った。
「あ、逃げる!」
「追いようがねぇな…!」
ユーリは舌打ちし、皆集まった。
「……何だか声が聞こえんか?」
パティが耳の後ろに手を添えている。
『死刑!死刑!死刑!』
「最奥部からするわね、急いで行くべきだわ」
ジュディスが真剣な表情でそう言った。
嫌な汗が伝う
(さっきの敵の正体はともかく……、
アレクセイの死刑を見せ付けるために招いたとか…?)
凛々の明星という枠があるだけに、アレクセイを恨む者は中々手を出せずに居た。
だが今、アレクセイは凛々の明星からは抜けてしまっている。
それならばアレクセイは罪人としての刻印しかないのだ
(殺されるところを、見ちゃうかもしれないってこと…!?)
そんなの、死刑じゃなくて私刑じゃない…!!
(でも、まだ決めるのは早い……わよね…!)
あたしは必死にそう思い込んだ。
カルボクラムは破壊や改装がされたようで、
やや道が変わっていたが最奥部にたどり着いた。
二階に出た矢先、ガシャンと檻が出現した。
「!」
フードを被った連中が現れ、肩をひくつかせた。
「クク、魔導器があったら気付いていたかもしれませんな
鼠のように引っ掛かって頂いて我々は楽しめましたがね」
檻は移動が出来るようで、重い音が響く
「……何する気だ…」
ユーリの低い声が問う
「見て頂くだけで結構ですよ」
移動した先は、打って変わった場所になっていた。
壇があり、そこにはフードを被った連中が数多く居た。
ガタンと檻は止まり、フードを被った連中は場所を広げた。
「大将!!」
レイヴンの叫ぶ声がした。
「お帰り、部屋割はこれに書いてあるわ」
ジュディスが紙を少年に手渡し、それを見合う
(私は…)
なんと、モルディオと同室
特に反論もなく、どうやら相手側もそれで良いらしい
部屋に入ると、ゴーグルを外し、軽装なモルディオが居た。
「何よ、じーっと見て」
「あ、いや……すまない」
先風呂頂くわ、とモルディオはそう言って入って行った。
しかし、よくもまぁ、皆 私を、受け入れてくれたものだ
(でも……)
否定ばかりが頭を巡り、中々受け入れられない
(“レイヴンの仲間”だから、私は…)
居られるのかもしれない
というより、そうしか取れない
知っている
私の知らない所で私の――――。
「アレクセイ・ディノイア 我々は貴方を要求する」
私は剣を咄嗟に手にしたが、逃げる事は出来なかった。
(風呂場にはモルディオが居る……)
「我々は分かっている、あの少女を守りたくば貴方が身を差し出すべきだと」
風呂場から出て来たのは、まだ下着姿のモルディオだった。
口封じされており、その顔は羞恥と恐怖が混ざっていた。
「!! ――――モルディオを、離せ…!その子は関係ない!」
「聞けませんな、貴方が我々について来るならば聞きましょう」
私は手にあった武器を床に落とした。
それから両手を上げ、示した。
「潔いのは悪い事ではない、ならこの少女には手は出さぬ」
乱暴だが、モルディオは解放された。
代わりに、私は得体の知らぬ集団に従うしかなかった。
親友
『私はいつでもリタと仲良しで居たいです』
淡く、柔らかい 彼女が笑う
『親友、か…羨ましいな、』
拒否なのか、抵抗なのか、それとも、疎外…?
「っ!?」
喉がむず痒い、けど、そんなことより
(アレクセイが――――!)
部屋は真っ暗で、カーテンがひらひらとなびいている。
あたしは急いで服を纏い、皆に呼び掛けた。
「アレクセイが…拉致、されちゃって…!」
そう言うと、レイヴンが一気に青ざめた。
「……だ、誰に…!?」
カロルに問われたが、あたしは首を横にしか振れなかった。
「…バウルが掴んだみたい」
「迷ってる暇はねぇ、行くぞ」
ユーリに促され、一行はバウルへと乗り込んだ。
ジュディスが紙を少年に手渡し、それを見合う
(私は…)
なんと、モルディオと同室
特に反論もなく、どうやら相手側もそれで良いらしい
部屋に入ると、ゴーグルを外し、軽装なモルディオが居た。
「何よ、じーっと見て」
「あ、いや……すまない」
先風呂頂くわ、とモルディオはそう言って入って行った。
しかし、よくもまぁ、皆 私を、受け入れてくれたものだ
(でも……)
否定ばかりが頭を巡り、中々受け入れられない
(“レイヴンの仲間”だから、私は…)
居られるのかもしれない
というより、そうしか取れない
知っている
私の知らない所で私の――――。
「アレクセイ・ディノイア 我々は貴方を要求する」
私は剣を咄嗟に手にしたが、逃げる事は出来なかった。
(風呂場にはモルディオが居る……)
「我々は分かっている、あの少女を守りたくば貴方が身を差し出すべきだと」
風呂場から出て来たのは、まだ下着姿のモルディオだった。
口封じされており、その顔は羞恥と恐怖が混ざっていた。
「!! ――――モルディオを、離せ…!その子は関係ない!」
「聞けませんな、貴方が我々について来るならば聞きましょう」
私は手にあった武器を床に落とした。
それから両手を上げ、示した。
「潔いのは悪い事ではない、ならこの少女には手は出さぬ」
乱暴だが、モルディオは解放された。
代わりに、私は得体の知らぬ集団に従うしかなかった。
親友
『私はいつでもリタと仲良しで居たいです』
淡く、柔らかい 彼女が笑う
『親友、か…羨ましいな、』
拒否なのか、抵抗なのか、それとも、疎外…?
「っ!?」
喉がむず痒い、けど、そんなことより
(アレクセイが――――!)
部屋は真っ暗で、カーテンがひらひらとなびいている。
あたしは急いで服を纏い、皆に呼び掛けた。
「アレクセイが…拉致、されちゃって…!」
そう言うと、レイヴンが一気に青ざめた。
「……だ、誰に…!?」
カロルに問われたが、あたしは首を横にしか振れなかった。
「…バウルが掴んだみたい」
「迷ってる暇はねぇ、行くぞ」
ユーリに促され、一行はバウルへと乗り込んだ。