忍者ブログ
New
(10/18)
(10/18)
(10/18)
Search
[ 43 ] [ 91 ] [ 90 ] [ 89 ] [ 42 ] [ 41 ] [ 40 ] [ 39 ] [ 38 ] [ 37 ] [ 36 ]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

今や助けは求められなかった。
宿から遠ざかり、暗い夜道を眺めた。


フードを被った連中は対して語りもせず、私を運ぶ
私は桎梏され、それはどうも簡単には解けそうになかった。


『手足を出して下さい』
疑問になりつつも差し出すと、衣服をめくられる。
『ッ!?』
注射を、刺されたようだ

『心配いりませんよ、“楽になれる薬”ですから』
『……毒薬か?』
まさか とんでもない、とその者はそう言った。
『…取って置きですよ 貴方にとっても、ね』

そうして今、私はそれに身を持って知ることとなった。



(手が、足が、……動かない…!!)
一つ、何かをするにしても筋肉が働かない

注射の効果は、これだったのか

(……完全に私を殺したいらしいな)
動く事を諦め、ただ座るだけになった。



やがて、何か重い音が迫っているようだった。
周りに居るフードを被った連中は何も言わない
視界は連中ばかりで、何が起こっているのか全く分からない


連中が引き、そこで私は息を呑んだ。

「大将!!」
レイヴン達が、檻の中で私を見ていた。


「お時間ですよ」
鎖を引かれ、連中達は一部を除いて壇から降り、ある程度離れた。


「死刑!死刑!死刑!」


止んでいた声が再び湧き出る
ゴゴゴ... 壇は高さを取った。

鎖を引きずられるが、私は歩けなかった。
しかしそれにも関わらず、引きずられる。
「ぐっ、う゛…!」

「心臓を貫けば直ぐにでも逝けますね」
服を引き裂かれ、朱い命が顔を出した。

「!!」

「何と…心臓魔導器、か…目にするのは初めてだ」
それを撫でるように触られ、鼓動が早まる

「フ、これは愉しめそうだ」
鞘から剣が引き抜かれ、剣が私の頬を軽く撫でた。
「その心臓を、欠片もなく砕いてあげましょう」


「大将ッ!!!?」
レイヴンが叫んだ。

風が鳴る。




嗚呼、終わる。









「ガウッ!」
シャン、と 綺麗な音が響いた。
風を纏い、一部の連中を吹き飛ばした。

「ぐあっ!」
「なぜ犬が!?」

強く唸り、連中を構わず蹴り、退け 繰り返す。

「ラピード!」
ユーリが驚いた声を張った。


「あれ、デュークじゃない!?」
後からやって来たデュークは連中を弾き返し、アレクセイに寄った。

「させてたまるか!」
フードを被った連中はラピードとデュークに襲い掛かる。

ラピードは犬の特徴を使い、見事に撃退させて行く
またデュークも剣捌きは相変わらずで、数々を負かしていった。

拍手[0回]

PR
Comment
Name
Title
Font Color
Mail
URL
Comment
Password

Copyright © Labyrinth All Rights Reserved.
Powered by Ninjya Blog 
忍者ブログ [PR]