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(結局、寝付けなかった…)
しょうがなくなって本でも読んでいた。
しかし、本にも集中出来ないくらいだった。

(あたしがフレンを意識してるってこと?
でも、友達とか…仲間という意味で好きって言ったんだろうし…)


期待してしまう。

「あ~っ、もう!」
がりがりと髪を掻く。
「リタ?」
「フ、フレンっ」

考えを巡らせて居た人が実際に居ると、心臓が跳ね飛びそうになる。

「どうしたんだい?目の下に隈が…」
「ほ、本の読みすぎなだけだからっ!」
乱暴になって言い放つリタ
(…何かまずいことでも言ったかな…?)


道中、一行は素材を集めていた。
「森の中に居る魔物?」
カロルが首を傾げる
「えぇ、体の大きい魔物だから注意しないといけませんね」
エステルは本をパタンと閉じた。
「んなもんあたしがやってやるわよ!」
ずかずかとリタは森へと向かって行った。
「あ、リタ!」
エステルが呼び止めたがリタは一刻もフレンを忘れる為に行ってしまった。
しかし、フレンはリタの後ろに居たため、フレンが後を追った。

「って、何でみんな追わないんです?」
エステルが怪訝な表情だ
「上手く行くといいわねー」
レイヴンがニヤニヤした表情で二人を見送る
「え、まさか……」


「リタ!一人で行くと危険だよ」
(って、何でよりによってあんたが来ちゃうのよ!)
そんな考えを巡らせながらも魔物を捜す。
「リタ、聞いているのかい?」
「聞いてるわよ」
フレンを見ず、魔物を捜すために見渡す。

「リタ」
先程よりも低い声がリタを捉えた。
「な、何……」
流石に驚いたリタは固まってしまった。
リタの前に来たフレンは、顔を合わせるために膝をついた。

「一睡もしてないね?」
「……!」

感づかれていた。

「し、してないから何よ…」
「僕が原因だよね、申し訳ない」

頭を垂れるフレンにリタは慌てた。

「や、やめなさいって!…別にフレンの事なんかじゃ、ない…」
「嘘は良くないよ」

鋭いその蒼い瞳に、リタはたじろいだ

「はっきり言った方が良かったかな…僕はリタと、生涯を共にしたいんだ」
「え、え…?」

フレンは目を細めて微笑んだ。

「出来れば今返事をくれないかな?」
「………」

リタは俯いた。


フレンの事は嫌いではない
むしろ、どちらかといえば好き、に入る
だが、恋愛対象としてはどうなのだろう

リタがフレンに惚れてしまう所は幾度もあった。
細かい心遣い、自分とは違う高い部分がある。


「いいわよ、付き合っても」
「ありがとう」



「仲良くなったね」
カロルが二人をニコニコしながら見ていた。
「あら、二人は元々仲が良いわよ?」
「以前よりもって事だろ」

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