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「なら、うちもやるのじゃ」
「ぶはっ!」
飛ぶように抱き着いて来て、一瞬息が止まる。
「……仲間としては、認めてやるのじゃ」
小さく彼女はそう言い、それから離れた。

「あら、リタはまだ寝ているのね」
「私をずっと看病していてくれたらしいのだ」
だから寝てんのか、と ユーリは感心した。
するとリタはむくりと起き上がった。
「あ、リタっち」
しかしよくみると完全に起きていない顔
「…完全に寝ぼけてるよね?」
ゆっくりと起き上がり、なんと私に抱き着いて来たのだ。
「リ、リタ…?」

「…いつか…、ぶっ飛ばしてやる、んだから……」
そんな様子に皆は微笑んだ。
「リタを入れてやれねぇか?風邪引いちまったら困るし」
ユーリはそう私に促したが、私は眉を潜めた。
「しかし、彼女は嫌がらないだろうか…?」
「…保証は無いわな、リタっちのことだし」
その時はしょうがないか、と思い 彼女を入れてやった。




あと一つ、気になる事が一つある。
私があの時 最初に彼女と約束した事

あれはもしかして、いや、もしかしなくても
もし、彼が変わっているならば―――――。




私はひっそりとした場所へと立ち入る。
そこは高さを持ち、ある程度林を抜けなければ見付からない、知る人ぞ知る場所だ

「来たか」
長い長髪を揺らし、私を振り返る。


『彼の支えになって欲しいんです』


私がデュークの支えになる。
それは私がデュークを知っているから

「デューク、私と共に…世界のために、協力しないか?」
「……アレクセイ、随分変わったな
以前の間々のお前なら、死ぬ事を生きがいにしていると思ったが」
私は首を左右に振った。
「言っただろう、私は死ねない と
私は一生を賭けて償う義務がある
それをせずに死ぬ事は出来ん」
「決意を、したのだな」
どこか寂しげに見えるデュークに、私は顔をしかめた。

「だが私はまだ、「なら、私なりに支えてやる」
弱音を遮って、私はそう言った。
「今なら、自信を持ってそう言える
もう、孤独を歩むな デューク」
朱い瞳が、僅かに揺れた。
「……あのギルドがアレクセイ、お前を変えたのか…」
デュークは淡々と言った。
私はそれにはっきりと頷いた。

「ギルド “凛々の明星”か……」
デュークは眩しそうな、目を細めてそう言った。
「“仲間”の大切さが、私にはよく分かった」
私は微笑み、デュークに近寄った。

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