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「デューク、私は今 凄く、幸せだと感じている」


「…アレクセイ、」
歩み寄り、抱きしめた。
「……デューク?」

目を覚ました当初のように否定はされない
「お前は、独りになりたいか?」

再度、問い掛けてみる。
そうすると、面白いくらい白くなった。

「…な、りたくない…!」

私を、確かめるように抱きしめた。
不安を感じたくない、嫌なんだと

「…私も、寂しかった」
そう耳元で言えば、アレクセイは一つ息を吐いた。
「私も…」


事実だ
私の戦友、始祖の隷長


「デューク、お前――――」



だが、私は
「しかし」

「私には、もう、アレクセイしかいらない」



私がなぜ、彼にこだわるのか

私の全てを知っている、或いは把握している
それゆえに、彼は手放せない唯一の人物だ

「私は…私、は……――――」




ぎゅ、と 手に力を込めたのが分かった。

「デュークしか、いらない…」
「……二言は?」


「ない」




ようやく私の出番だ
完全に、これからは私だけ

髪も、目も、鼻も、唇も、頬も
耳も、首も、肩も、腕も、手も
胸も、腹も、腿も、脛も、足も

そして、身体。




「私だけを見れば良い」

嬉しさと、優越感に満たされ、口端を上げた。


「デューク………っ」






もう、誰にも渡しはしない

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