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「来る…な…」

「……お前には、私が必要となるだろう」
小刻みに震える手を取り、温度を繋ぐ

「お前は今まで独りだった
今ここで私を拒否するならお前はずっと独り
あの悪夢、何度も繰り返され…やがて蝕みに来る」

そう伝えると、更にアレクセイは震えた。
少し、驚かせてしまったようだ

「お前が私を、永遠に必要とするならば、その不安もやがて消えるだろう」

「デューク……」
アレクセイは、自ら私に近付いて来た。

「私は、わたし…は…独りが……きら、い」
「ああ、それはよく分かっている」

ゆっくりと抱き留めれば、彼は息を吐いた。
「独りは…もう嫌だ……」
「私にしか、お前を幸せには出来ない」

そう言うと、アレクセイの朱い目が揺れた。
「事実だ、お前の部下は結局お前を狂わせた原因なのだから」

アレクセイは、やや俯いた。

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