忍者ブログ
New
(10/18)
(10/18)
(10/18)
Search
[ 322 ] [ 321 ] [ 320 ] [ 45 ] [ 94 ] [ 93 ] [ 44 ] [ 51 ] [ 50 ] [ 49 ] [ 48 ]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

何も無い


何も無い




そう、何も無い




考えても考えてもそこは真っ白
だって、俺の中にはもう仲間なんて居ないんだから


生きてる心地を忘れている。

身体は確かに存在しているが、
痛みとか、感情とか気持ちとか

全然、わけが分からない




(……ああ、何だかムカムカする)

ひたひたと構わず歩き回るが、
掴めない何かに苛立ちを感じる。


今更 生についてなんて、どうでもいい
死んだら死んだで別にどうってことはない




腹が減り、同じような味の飯を頂く
またこれも飽きる、飽きる飽きる

流し込むように体に入れ、ぶっきらぼうに寝転がる。


「ダミュロン?」


アレクセイの声が部屋に入る。
また、この人の話を聞かなければならないのか

内心 面倒くさかった。


「ダミュロン、診るから体を起こしてくれ」
しかし、俺は動く気はない

いつも彼はそう言うのに自分から動く
俺を何かに試しているのか、気持ち悪い


「異常なし、と」
ノートに俺の体調を書き写し、それは閉じられる。
「ダミュロン、私は――――」


何か喋っている。
どうでもいい、どうでもいい

窓を眺め、空にある雲を探す。
だが、アレクセイにカーテンを閉められた。

何だよ、さっきから俺の邪魔ばかり


「ダミュロン、私の話を聞いているのか?」
「……聞いてないですよ」
包帯を解いたり、巻いたり
何度も暇そうにそれは繰り返される。


「…ダミュロン、聞い「そうだ」
俺は立ち上がり、アレクセイを強引に引き倒した。
急に引かれたアレクセイは俺の下に倒れ、唖然としている。
「な、何をッ――――!?」
直ぐさま馬乗りになり、上から見下した。

「騎士団長もこうなればただの人間」
俺は首を目掛け、噛み付いた。
「がッ、ダミュロっ…!!」
同時に強く、強く吸い上げ、跡を残す。
「待っ、ダミュ…!何をッ!?」
「何って…暇潰し」
直ぐさま反論しようとする唇にも噛み付き、封じる。
「ん、うッ……っ、ッあ!」

信じられないという表情で俺を見るアレクセイ
そんな視線がまた俺の欲を上げる。
「ここで殺してくれるなら止めますよ
止めないなら俺は貴方を好きにしますから」
本気でそう告げると、アレクセイの目は揺らいだ。
俺にとってはどちらも好都合な条件だ

「待っ、待て…ダミュロッ!」
抵抗も無視だ、邪魔でしかない
暇潰しに最も最適なのが目の前に居た。

拍手[1回]

PR
Comment
Name
Title
Font Color
Mail
URL
Comment
Password

Copyright © Labyrinth All Rights Reserved.
Powered by Ninjya Blog 
忍者ブログ [PR]