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レイヴンがシュヴァーンだった事を明かしたその夜
ユーリ一行はとりあえずカプワ・ノールの宿で体を休めていた。

カロルやリタは様々な事がありすぎて、すぐに寝入ってしまった。
特にリタはエステルの事が心配そうで、強がってはいるが我慢していたようだ。
ジュディスも珍しく疲れたような顔をして寝ていた。

ユーリは溜息をつき、宿から外へ出た。


「何やってんだ、おっさん」
夜ということもあってか、人通りも少なく、暗い街角が多い
散歩がてらレイヴンを捜していると、彼は海を眺めていた。
中々分かりにくい場所に居るもんだ、と思いながらも彼の隣に立った。
「よく分かったわな」
落ち着いた低音が隣からする。
「散歩しててたまたまおっさんを見掛けただけだよ」
そう言うとホントは心配してたんでしょ~、と言いながら笑っていた。

「レイヴン…」
珍しく名前で呼ばれたかと思うと、彼に抱き着かれていた。
「ちょ、ちょっ、青年?」
背が壁に当たったのが分かった。
「…………」
腕の力を強めるだけで彼は何も言わない。
「ど、どうし…青年っ、苦し…!」
彼の背中を叩くと、ユーリは気がついたように離れた。
しかし、二人はまだ近かった。
「青年…どうしちゃったのよ?」
「レイヴン…どこか行きそうだったから…だ」
からかう気になれず、レイヴンは再び軽く抱きしめ返した。

「おっさんはもうどこにも行かんよ…
この命は君らにあるし、何よりみんな好きなんだよね…」
「……………」
抱きしめる力は互いに強かったが、段々ユーリの腕の力が弱まる。
というより、徐々に体が下に落ちて来ている事に気付き、レイヴンは慌てた。
「せ、青ね「…………」
(寝ちゃったのね……)

やれやれ、と思いながらもレイヴンはユーリを抱えた。
(ユーリも、おっさんの為にありがとうね)

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