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「これは…?」
視界が、闇にある。

「分かるだろう、目隠しをしたのだ」
相変わらず私は彼の腕の中だ

「……目隠し」
視覚が失われた世界

より敏感に、一つを除いた五感がはっきりする。



「お前が私だけを」
いっそう近付く

「私だけを見て」
唇がそばで動く

「私を探す探知器のように」
身体が、敏感に

「私を求めろ」
指が、絡まれた



「そのための目隠しだ」
変わらないトーンで私に告げた。

「デュークは…私が欲しいのか?」
静かに、はっきりと尋ねた。

「無論だ、お前以外は最早屑だ」
そんな大層な



「嘘はない」
私の心中を察したのか、デュークはそう言った。
そしてゆっくり、私の顎に手が添えられたのだった。





裏系10題 2.目隠し 天使祝詞様

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