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テーブルに肘をついて、朱い瞳を閉じた。
自らでも分かるように目が全体的に疲れていた。

「アレクセイ」

今気付いた。
大分疲れていて気配すら感じ取れなかった。

「シュヴァーン…」

振り返るとシュヴァーンが眉を軽く八の字にしていた。
彼の手には、湯気をたたせたカップがあった。

「もう、お疲れでしょう…お休みになって下さい」

「まだだ…私は……」

彼はカップを私のテーブルにコトリ、と小さく置いた。
視線を向けようとしたが、その最中に明かりが私を刺激した。
小さく唸ると、シュヴァーンは私を覗き込んだ。

「目、充血してますよ…本当に、休んで下さい」

「…またシュヴァーンに迷惑を掛けてしまうな…」

申し訳なくそう言ったが、彼は何言っているんですか、と応えた。

「働きすぎなんですよ、貴方は」

私は軽く溜息をついて、近くにあるベッドへ体を横にした。
瞳が視界を暗くし、私は深い眠りに落ちた。

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