忍者ブログ
New
(10/18)
(10/18)
(10/18)
Search
[ 650 ] [ 649 ] [ 648 ] [ 645 ] [ 644 ] [ 643 ] [ 642 ] [ 641 ] [ 607 ] [ 616 ] [ 640 ]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

団子をめぐるロクロウとマギルゥのお話



悩むような素振りで行ったり来たりする目の前の魔女を、先程から気にしないようにはしていた。
俺は俺で、特に何をするでもなく昼間に買ってきた団子を食べていた。
「……のう、」
喋りかけられたと思えば、最後の1個が残った団子を串ごと取られた。
「前から気になっていたが、我慢ならんっ」
残っていた桃色の団子が目の前でパクッと食べられてしまった。
「…おいおい、それなら500ガルド俺に払ってくれ」
「そこなのか!?というか1個に対して高すぎるわ!」
「お?違うのか?でもその桜の団子目当てで買ったようなものだしなぁ」
そう言うと彼女は少し苦い顔をした。も、もももしや、とかなんとか小刻みに震えている。
「あ…あれか……!?あ、あれなのかーっ!?」
指をさした先には朝からずっと行列を作っている和菓子屋だった。
「応、噂には聞いていたがようやく立ち寄れたし食べてみたかったんだ。ま、食べる前に誰かに食べられちまったけどな」
少し怒りを含んだ眼差しで彼女を見るとあわわわ、と焦る様子の魔女
「今回食べられなかったのは残念だが、明日には買って来てくれるよな、マギルゥ?」
「わわわ……」
行列と俺を交互に見て彼女らしい反応に思わず笑ってしまった。
「はっはっは、冗談だ!またいつか買いに行くさ」
「あ、あは、あはは〜……」
彼女は苦笑いしつつそろりそろりと後退し続け、十分な距離を取ってからわー!!っと叫びながら逃げ出した。


数日後、彼女の聖隷であるビエンフーがやたらと姿の変わった状態でフラフラしているのを見掛けた。
「おい、大丈夫か?」
「ヒッ……!」
俺の声を聞いてビクリとし、まだダメなんでフ〜!とかなんとか言いながらどこかへ行ってしまった。
「…何なんだ?」

拍手[0回]

PR
Comment
Name
Title
Font Color
Mail
URL
Comment
Password

Copyright © Labyrinth All Rights Reserved.
Powered by Ninjya Blog 
忍者ブログ [PR]