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オセシェイです。



喉がやたらと乾いたものだから、思わず唾液を嚥下した。首には鋭い爪が鈍く喰い込んできており、そのまま力を込められたら私は死ぬだろう
「なに、が、目的……かな…?」
いきなり襲い掛かってきたこの人間と悪魔の半人半魔、とはいってもこの姿ではほとんど悪魔といって間違いないだろう
確か、そう、名前はオセローと記憶している。
「何がもクソもねえ、やっとアンタを捕まえられたぜ」
私達の周りには私に従う糸で繋がった人形達が無残に散らかっていた。勿論、この悪魔が原因だ
「悲しい、なあ…こんなこと……」
「馬鹿言え、命も無いのに」
「…愛着は、あるよ……」
私自身は人間で、彼らのように蘇生するわけでもない。私が命を吹き込めば彼らはいつも通り私と行動を共にはしてくれるけれど
「私を…殺して、どうするんだい、」
「ちょっとは興奮したか?」
聞いているのかこの悪魔は、そう言いたげな私の表情を汲み取ったのか彼は喉で笑った。
「悪い悪い、俺が興奮しているな、アンタを手篭めたかっただけだ」
「は……?」
そのままの意味だが?と首を傾げているが、わざわざ宣言することなのだろうかと
「ただ、アンタを犯すにもそいつらが居たら邪魔だからな」
「待っ、な、んでそんッ…!」
更に首を絞められ喋ることは叶わなくなる。とにかくこの悪魔にとって私の人形達は都合が悪いと言いたいらしい
彼はもう片方の手で槍を手元で回し、先端を突き付けてきた。愉快そうな口元が、瞳が映った。
「好きに…したら、いい、敵わないものには…抵抗しないよ」
「張り合いねえなあ、これじゃあ一方的じゃねぇか」
「何を今更…既に一方的だよ」
その後に耳の傍でざくり、と音が聞こえた。槍が突き刺さった音だった。怖いなぁと、呑気に思考が巡る。
何かしようものならすぐに殺せるぞという意思表示だと認識した。
「…ああ、どうせ死ぬなら気持ち良く死にたいな」
「腹上死でもする気か」
「それも悪くないなぁ……」

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うっすらと、橙の灯火が暗い部屋を照らしていた。
まだ身体は気怠くて仕方がない、だが想い人が近くに居るなら話は別で
すっかり疲れ果てている男の指に己の指を絡めた。ぴくり、と反応したが握り返される様子はない
俺が抱いた男は業魔だ、しかし元々は人間だった。今は“斬る”ことだけをひたすらに求めて生きている男
今はすっかりまぶたを閉じ、おそらく人間だった頃と同じように寝ている。
俺はこの男が人間だった頃は知らない、興味は無いわけでもないが聞いたところで全て知ることは不可能だろう

聖隷も、業魔も、正直人間ではないのだから寝る必要などないのである。
ただこの男は元々人間だったのもあるのも大いに影響しているのだろう、ぐっすりとよく寝ている。というより、負担はどうしても俺より大きいのだから仕方がないことではある。
寝ることで、すっきりしたり何かを都合良く忘れることや気持ちが変化したりすることは聖隷にだってある。
する必要のないことに聖隷が興味を示すのは人間が聖隷とは違うから、に他ならない。違うからこそ興味津々になるのだ

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