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「せーねん!せーねん!」
バタバタと騒いで来るレイヴンを冷ややかな目で見るユーリ

「ちょ、何その視線」
「大人なのにみっともねぇと思ってな」
レイヴンはベンチに座ってるユーリの頭をべちりと叩いた。
「痛っ」
「これ、見なさいよっ」

それには○ッキーと書かれたお菓子

「…これがなんだ?」
「これで運命の…キャー!!」

(おっさんは夢見る乙女かよ…)
苦笑しつつ、顔が赤いレイヴンを見て更に苦笑した。

「で、その○ッキーって何なんだ?」
「ナム孤島のうしにんが教えてくれたんだけども~…キャー!!」

ユーリは笑いながら剣を掴むとレイヴンは冗談!と言って慌てた。
「この○ッキーを恋人が両端を口にくわえて食べて行き、最後にはキスをするんだとっ!」
「はーん…」
反応の薄いユーリをレイヴンは溜息をついた。

「なぁーによぉー、話してあげたのにその反応!」
「つか、それ流行ってんの?」
嘲笑う感じに聞いて来たユーリにデコピンするレイヴン

「青年はロマンがないわね!」
ふんふん怒ってレイヴンは離れて行ってしまった。

(何なんだよ……)
ユーリは溜息をついた。


「なぁ、ちょっと聞きたいんだが」
近くのうしにんが首を傾げた。
「○ッキーってのはここで買えるか?」
「50チップで買えるよ」
分かった、と言って50チップと○ッキーを交換した。

(ったく…気になって買ってみたはいいが……)
別にレイヴンが言ってたロマンは感じない
(ま、おっさんじゃないから当然か)

中身を覗いて見ると、細い棒にチョコが掛かったお菓子だった。
「シンプルだけどハマリそうな菓子だな」
「でしょでしょ~?」
「…………」
ユーリは溜息をついた。

「俺は食べる意味としてハマるっつってんの」
「つか、やる人居ないのよねー」
レイヴンが拗ねた表情をすると、ユーリが立ち上がった。
「ちょっと来い」
「あぁっ、腕取れるぅ~!!」

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