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オリジナルキャラ出てきます。



「大将っ!?」

俺は自然と体が動いた。
大きな影が俺と大将を覆う

「レイヴンッ!?」
少年達の声がする。


まだ行ける

まだ行けるから


俺は彼を力強く引っ張り、力任せに後ろに引いた。

「シュヴァー、ン…」
彼の瞳はぐらついていた。

レイヴンは彼を見なかった。


「フレンちゃん、大将と俺に猶予を与えて欲しいんだけど」
「…分かりました」

力強いレイヴンの目を見てフレンは頷いた。


ユーリが海に落ちた。
それも心配だが、アレクセイの事も心配だった。

帝都の冷えた牢屋で、アレクセイは横になっていた。
その牢屋の中にレイヴンも居た。


「…なぜ、助けた……」
「…大将、俺はいつ貴方を助けました?」
アレクセイは目を細めた。

「俺は、今の貴方を助けたつもりはない
俺の中の、大将を助けただけです」
その言葉にアレクセイは顔をしかめた。
「お前の中の…?」
レイヴンは目を閉じ、再び開く。
「もう、このことは聞かないで欲しい」
碧色の瞳が蔑んでいた。

アレクセイはふ、と笑った。
「あのまま死なせてくれれば良かっ…!」
途端に、首を絞められながら小刀を突き付けられた。
「貴方は、死んで楽をしようと?」
「ぐぅうっ…!?」

私の首を絞める男は、見たこともなかった。
シュヴァーンや、レイヴンという男でもない。
強いて言うならば、どちらも混じった男だ

ゆっくりと首から手が離れ、彼は小刀をしまい込んだ。

「貴方は、自分でも分かっているでしょう
自分自身が重罪を犯しつつも計画を続けた事を」
アレクセイは下唇を噛んだ。
今のこの男に、何を言っても無駄と分かったからだ
むしろ、アレクセイは自らが犯した事を全て突き付けられていた。
「っ……!」

レイヴンとなった彼を責める権利は自分にはない
「私は……っ」
今更ながら後悔がアレクセイを追い込んだ。

「…わ、たしは…」
アレクセイは手で顔を覆った。
近くにレイヴンが外から鍵を掛けたのが分かった。
「大将、待ってますから」
悲しい瞳を残し、彼は去って行った。

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