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ノール港へ足を踏み入れた。
そこは随分と賑わっていた。
大漁大漁!と一人の男が大声で客を誘っている。
その男に負けじと女や子供も商売に熱が入っていた。

「……」
そんな様子のノール港にアレクセイは目を丸くした。
「港は特に変わりましたよ」
驚いているアレクセイにレイヴンはそう言った。
「勿論トリム港も変わっ「てぃやっ!」
ぐおっ!とレイヴンが軽く吹っ飛ぶ
可愛い声と共に飛ばされた彼
何事かと見ると金髪の女の子がニヒヒ、と笑っていた。
その女の子に見覚えがあった。
「……!」

「いったいじゃないの~っ」
レイヴンが後頭部を撫でながら振り返った。
「あら、パティちゃん」
彼女の顔だと分かるとパティは微笑んだ。
「ん、こちらはどちら様…」
パティがアレクセイに視線を向けた。

彼女と視線が交わった。

「お前はっ…!!」
「パティちゃん、待って!」
レイヴンがアレクセイとパティの間に割った。
そんなレイヴンをパティは睨んだ。
「何で…あいつが居るのじゃ!」
「パティちゃん!!!」
レイヴンはパティを抑えた。
目で訴え、パティは黙った。


宿で休みを取ることにした二人
そこにパティも居た。

「…すまない」
何度も何度も、アレクセイはパティに謝っていた。
「もう、いいのじゃ」
パティは振り返った。
「以前のお前じゃったらうちは絶対に許さんかった
けど、レイヴンからちょっと話を聞いてて…」

彼女の瞳が潤んだ。

「…ほんと、に……っ」
アレクセイは唇を噛んだ。
彼女の体が震えていた。
「………」
パティは目から大粒の涙を流し始めた。
「う、うぁあぁっ…!!」
泣き崩れた彼女をアレクセイは目を細めた。

なんてことをしてしまったのだろう、と
アイフリードの面影がある彼女は淋しく見えた。
これがあの、アイフリードなのか
側近のサイファーを討ったと聞いた。


それも全て、私のせい

謝り切れない


「…すまない…」



今宵
私は海を眺めた。

月がよく見える夜だった。


考えが色々巡りすぎて頭が割れそうだ
しかし、そんなことでは負けてはいられない



『私は、貴方の作る世界を見てみたい』

いつか言われた言葉



その理想を掴めなかった。

理想は、私が思ってた以上程遠い所にあった。



もう駄目だ

私が、違うやり方で


『変えてやろう』

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