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カチッ カチッ

時を刻むその音

私を狂わせた私

しばらく食せず

空腹は私を戒め

死と呪縛が私に

一生纏わり付く



「大将」

久々に聞く声にアレクセイは目を開けた。
懐かしい姿を瞳に映す私の目

「あれから、何年経ったと思いますか」
虚ろな表情のアレクセイをレイヴンは見るだけ
「……分からん」
「三年です」
牢の前でレイヴンは座り込んだ。

「私には軽すぎる、まだまだだ」
アレクセイは深く息をついた。
「………」
レイヴンは何も言わなかった。
「仕方ないでしょう、評議会の出した応えです」

まだ牢に居たかった。
誘拐、利用、殺害...
アレクセイは迷った。

「私は…居るべき人間ではない…」
「貴方は現に居る、そんな人間は存在しないんですよ」
レイヴンは私を見ずに言った。

「私、は……」


どうしたら良い?



「探しましょう」

外で待ってます。
レイヴンは踵を返して行ってしまった。


「アレクセイ・ディノイアを釈放致します」
騎士団から脱退したアレクセイは途方にくれていた。
誰も彼を見ようとはしなかった、むしろそれは幸いだった。

「大将」
後ろからスッと現れたレイヴン
「来て下さい」
手首を引いて足早に帝都を出た。


「シュ、ヴァーン……」
色々聞きたい事がある。
やっと外へ出たものの、危険であった。
「大将、今この世界には魔導器がない状態です」
アレクセイは少し離れた帝都を振り返る。
城の外へ出た時も違和感を感じた。

「結界が、ない……」
「貴方が牢に居る間に様々な事がありました」
レイヴンはそれより、と荷物を探り出す。

「これを着て下さい」
白いフードコートを手渡された。
「あとこれも」
長剣を手渡された。
「流石に俺だけじゃ貴方を守れないんで」
アレクセイは言われる間々にフードコートを着て剣を備えた。

「ダングレストへ行きましょう」
言われる間々にアレクセイは従った。

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