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「トリム港に向かうのか?」
「そうよー、パティちゃんはこれからどうすんのよ?」
「同じくトリム港に向かうのじゃ」
アイフリードの面影がある彼女は小さくても可愛かった。
「おっ、うちの魅力にやっと気がついたかの?」
アレクセイの視線に気がついたパティはニヤニヤと笑う
「パティちゃん、からかってないでー」
えへへー、とパティは笑って頬を掻いた。

「さ、行くのじゃ!出港してしまうぞっ」
パティは二人の手を握って船へと乗って行く


(どう反応したら良いのか……)
男二人に少女一人、こんなメンツは他から見たら怪しいだろう
(彼女は、アイフリードだった訳で)
だったというより、アイフリードなのだが

「のぅ、うちの顔になんか付いとるんか?」
「?」
「うちの顔、じーっと見とるから」
「いや…どう呼んだら良いのか……」
その発言にレイヴンは吹き出していた。
軽く睨むとレイヴンは腹を抱えながら口を塞いでいた。
「パティちゃんでいいのじゃ!」
「パティ、でいいか」
「………」
彼女に睨まれたような気がする。


「ほいじゃ、うちはここで!」
パティは駆けて行った。
「………」
違和感に眉を潜めるが、彼女を目で見送った。
「大将」
「…あぁ」

これからヘリオードへ向かう訳だが
「大将、気をつけて下さいよ」
「言われなくとも」
アレクセイは剣を引き抜いた。
彼の真後ろに来た魔物を薙ぎ払った。
「…全く、嫌な奴だ」
「バレました?」
(魔物に気付いててわざと私にやらせたな…)
レイヴンを小突いてアレクセイは歩き出した。

「…薄々気付いていたが、野宿か」
「当たり前でしょー」
アレクセイは軽く溜息をついた。
「大将、火をおこしといて下さい」
分かった、と返事をして木材を取りに行った。


拾っている最中に啜り泣く声が聞こえ、アレクセイは立ち止まった。
「……?」
明らかに子供の泣く声だった。
声のする方へと向かい、近付いた。
岩の反対側から聞こえた、恐る恐る見ればそこには少女が
「うぁああぁ~…っ……!」
アレクセイは慌て、少女に近付いた。
「どうした…?」
少女は私を姿を見るなり更に怯えて泣き始めた。
アレクセイは唇を軽く噛み、少女の頭を撫でた。
「大丈夫だ、安心しなさい」
幾度も慰め、少女の手を掴んで立ち上がらせた。

「どこから来たんだ?」
「へり、おぉど…」
(…ヘリオードか……)
少女の手を掴み、レイヴンの居る所へと戻った。

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