忍者ブログ
New
(10/18)
(10/18)
(10/18)
Search
[ 1 ] [ 2 ] [ 3 ] [ 4 ] [ 5 ] [ 6 ] [ 7 ] [ 8 ] [ 9 ] [ 10 ]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「雨降ってるから気をつけて」
カロルが注意を呼び掛けながら進む
「お、おああっ!?」
「ユーリ!?」
「なッ」
ユーリに巻き込まれたアレクセイは二人見事に転んだ
「何やってんのよ全く…あ、あれ?」
中々起き上がらない二人にリタは首を傾げた。
ジュディスは飛び降り、二人を起こした。
「…気絶しているわ」



「ん、……む?」
アレクセイは起き上がり、辺りを見回した。
「私は……?」
ユーリもどうやら同じタイミングに起きたようだ
「あ、あれ…何でオレがそっちで寝てんだ?」
「?……な、まさか」




「何そのよくある話」
カロルが溜息をついた。
「けど、嘘じゃないみたいね」
リタが頷きながらそう言った。
「だってアレクセイがあんなはちゃめちゃなジャグリングする訳ないじゃない」

自棄になったのか、遠くで中身ユーリが軽装になって暴れていた。


「そうですよね ユーリは魔術使いませんし、あのような剣の持ち方はしません」
エステルはアレクセイを見てそう言った。


「ちょ、ちょっと何とかしてよ!」
レイヴンは慌てている。
「何とかしてって…無理な話ね
原因が気絶しか思い当たらないんだもの」
ジュディスが楽しそうにそう言った。
「ねぇ何その笑顔」
「何かしら?」
「もういいわよ」


レイヴンは中身アレクセイに寄った。
「っと…アレクセイ?」
「…何だ?」

凄い違和感!!
見た目は完全にユーリなのに
顔はユーリなのにどこかしらがアレクセイらしい

「何だと言っている…人の顔をまじまじと見おって」
「あぁ、いやっ…その、大将だな~って…」
そう呟くとアレクセイは顔をしかめた。
「私は私でも、私ではない」
その言葉に苦笑するしかなかった。
(結局どっちなの……)


「あれ、ユーリそれ違……間違えた、アレクセイ、だったんだっけ」
「私で悪かったな、少年」
「そ、そんなんじゃないってば!」


(こんなんじゃ洒落んなんないわ)

拍手[0回]

PR
「しかしまぁ、貴方もよく生きていましたな…元・騎士団長様?」
コツコツと靴の音が響き、ロープを引っ張られる。
反動で私は前のめりになった。
「っ……」

「ふ、心配しないで下さい
貴方の中身は綺麗さっぱり移植してあげますよ」
蹴り飛ばされ、私は尻餅をついた。
「…それはどうも、有り難きお言葉…」

「今は技術が発展しているから良いが、
貴方は無茶をしたな、心臓を別の物にしてしまったんだから」
私はその言葉を受け止め、再び立ち上がった。
「…先程話した通りです」
「…そうでしたな、いや、信じられなかったので」
男が頷くと、二人の男が左右についた。

「残念でしたな、ま、どちらにせよ貴方は死ぬ選択肢しかないということ…
これ程報われなくて救われない人間は初めてではないか?」

私は反応を示さなかった。
「…焦るな、今楽にしてやろう」
死刑執行人はボタンのある前に立ち、手を添えた。


それではごきげんよう


足元が無になって、体が楽になった。

「がっ……!」

首の骨が砕け、気が付けば目の前が真っ暗になっていた。











「……………」

世界中、あの罪人者を尊敬する人は数多く居る
それは今日でも変わらない事実だった。

「…僕は分からなくもない
心残りが無いと言ったら真っ赤な嘘だ」
「……昔はイイ奴だったんだろうな、本当に
話聞いたり、調べてると驚くばっかりだ」

「あの人が尊敬されない訳無いじゃない」
そっと胸に手を乗せた。
「あの人が尊敬されないなんて………」
その男の心臓は本当だった。

拍手[0回]

高い声が心地良くて

蒼くて優しい光が私を照らす

嗚呼、綺麗だな

ホッとして息を吐いた





「!」

驚いて目を開けば広がる青空
しばらく、そのままだった。

風が私に位置を知らせた。

起き上がれば怪我もないし、何も変わっていない
辺りを見ればここは見覚えがある、ザウデ不落宮だ


「私は…死んだのではなかったのか?」

後頭部に衝撃を受け、気付けば俯せで骨は一気に崩れ、防具なんて守りに入らない
覚えている、魔核は私を下敷きにした。
それらが私を圧迫し、骨は簡単に折れて砕けた。
下敷きになった一秒までしか記憶がない
後は覚えているも何も、死んだのだろう


身体を起こせば、見たことある風景
人間も居なければ尋ねようがない

とりあえずここから出ようと考えた。
武器も、食料も、何もないのだ

下り、何かないかと探せば小さなボート
オールも律儀にあって、少し苦笑した。

しかし、ここから他の大陸へ行こうにも かなりの距離がある。
ところが何もない訳で、ここに居ても仕方がないのである。

無謀だとは思ったが、何もしないよりは良いと考えて漕いだ。


天候も怪しくなく、あっさりとどこか大陸へと辿り着いた。

拍手[0回]


Copyright © Labyrinth All Rights Reserved.
Powered by Ninjya Blog 
忍者ブログ [PR]