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様々な考えを忘れる為に花を探した。
(黄色の花はあるが…形が違うな……)
魔物に警戒しつつ、探しに歩く


(…魔物か?……っ!?)


魔物はモルディオの背後から迫っていた。
あの反応からして本人は気付いていない、助けなければ!

「モルディオ!!」
駄目だ、魔物が――――!!

私は全力で走って彼女を押し倒しつつ、剣で一閃した。

「な、な……やだ!!」

モルディオは私を押し退けて逃げ出した。


(…無事か……良かった、んだろうな…)

しかし、急に押し倒して悪かったと謝るべきだったか
彼女からしたら魔物はきっと見えなかったはずだ


(…仕方がないか……)

魔物が居たんだ
変な目的で押し倒した訳ではない


黄色の花を探していると、少し登った所にあった。
それを複数摘み、まとめて紐で縛った。

それからテントに戻ると、探し歩いていたのは私だけだった。
不思議に思い、皆の元へ寄るとこれまた酷い雰囲気だった。


「おい、アレクセイ リタがあんたに犯されそうになったって言ってたぞ」
他、少年とレイヴン、犬が私を見ていた。
テントの前はパティが居て、私すら見ない

「何の話だ、私は彼女を助けたつもりなのだが」
「リタの反応が尋常じゃねぇんだけど」

どう、誤解を解けば良いのだろうか

「私はそんなことしない、その時モルディオが魔物に気付いていなかったから彼女を守る為に偶然押し倒してしまっただけだ」

これは事実だ
私の言った事は間違っていない

「どうだろ…、証拠だってある訳じゃないし」

少年の言う通りだ
証拠なんかない

「埒あかねぇな…あ、ラピード
アレクセイから魔物の匂いするか嗅いでみてくれ」
そう言うとこの賢い犬は返事をし、私の様々な所を嗅ぎ始めた。

「ワウッ!ワウンッ」
何かを示すように犬は私の足元で騒ぐ
「何だ?」
ローウェルが近寄り、私の左足を掴んだ。
その途端、急に痛みが走った。
「……噛まれた痕だな」
血が出ていて、肌は紫色に染まっていた。

「え、」
レイヴンは慌てた様子で私に近寄って来た。
「気にするな、軽傷だ すぐ治せる」
無理に力を使おうとするレイヴンを退け、近くにあった木の椅子に座った。

膝を立て、精霊術と名乗られた力を使って治した。
武醒魔導器のような物はない為、中々慣れなかった。

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