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レイヴンも、彼が救ったのだろうか

「…私は、君が羨ましいよ 私は、親友なんて以っての外
友達すら出来ない…可哀相な人間、とよく言われたものだ…」
「なら―――オレがあんたの友達だ
そりゃすぐにはなれねぇけどな、オレだって無理だ」

でも、と 彼は繋げた

「…段々と、なっていけばいいじゃねぇか」
「…魔導器があったから、哀れんでそう言ってくれているのか?」
「それもあるかもな……オレはあんたと似てる部分がある
だから、単純にあんたには死んで欲しくないだけだ」


罪を償って欲しいからな

と、彼は言った。


「…宜しく、頼む……私も、もう少しだけ…努力しよう……」

「あぁ」




心臓魔導器で同情されたのは悔しいが、
知らないより知ってもらった方が良い

先程の行動は当初よりも自殺願望が強くなっていた事を表していた。
私だって、罪を償いたいと思っていたのに


だけど、私には 友達が出来た
若い彼にそんなことを言ってもらえるとは思わなかった。

私の年齢で友達なんておかしいかもしれないが、
純粋に、嬉しかった。



「アレクセイ、魔導器のことはまた後で教えてくれ」

「…分かった」




「次の依頼はザーフィアス?」
モルディオの言葉に少年は頷いた。
「…というか、騎士団からって言った方がいいのかな」
「え!?帝国とギルドってまだそんなに仲良い訳じゃ…」
「意外とそうでもないみたい、協力的らしいわ」

へえぇ、と レイヴンが呟く
それでね、と 少年は続けた。

「たくさんあるみたい 片付けとか、魔物退治とか」
「専門だな?」
ローウェル君がクリティアの娘に振ると、あらあら と、彼女は首を傾げた。

「でも久々にエステルやフレンにも会えるかもしれないのじゃ~」
にっこりと少女が笑えば モルディオはそ、そうね と呟いた。

「なあ、ちょっと自由行動とらねぇか?久々の帝都だし、下町にも寄りてぇんだ」
「うん、急ぎじゃないからいいよ じゃあそこの宿で」
少年も多少疲れた様子でそう言った。
モルディオと少女もそれに頷き、宿へと向かって行った。

「アレクセイとおっさん、ちょっと来いよ」
にこにことローウェル君は笑いながら肩に手を回して来た。


「ただいま!」
ローウェル君が下町にある宿に入ってそう言うと、数人の子供が振り返った。
「あ!ユーリじゃん!ねぇ、ユーリが帰って来たよ!」
気がつけばローウェル君の周りには子供ばかりだった。

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