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相変わらず心臓は私を戒め続けた。
胸を力強く握り潰されるような

圧迫感が、押し寄せる
身体が冷え切って来た。

頭に鳴り響く警鐘が非常に喧しい
苦しくて、息を吐いたが吐血だけだった。

「ッ!!!!」
目を見開き、涙が溢れ出る

赤い、ものが、碧の玉が、私を捉えた。

目を閉じたら、終わる
しかし、逆らえなかった。

滑る坂を下り、呆気なく落下した。








重苦しい瞼を退け、光を探した。
「大将ぉッ!!」
大粒の球体の、透明さがあるものを彼は零した。
「……」
「大将…ッ」
縋り付いた彼に自分は疑問の視線を投げ掛けた。

彼以外にも、自分の周りには人間が居た。
黒、茶、青、それと黄

重いだけの空気を、切り開くのを人間達は待っている。

「……私は、急がなければならない…」
ざわめく気持ちを抑え、起き上がろうとした。
「ダメですって!大将っ」
「なぜだ、私の言う事が聞けぬのか “シュヴァーン”」




「え」




彼が石像のように固まった。
まるで最初からそこにあったかのように

「あんた…」

黒い人間は言った。
自分を、鋭い眼で見ている。

「計画はどうなったのだ…全く、役立たずめが」
淡々と語れば、固まる人間達


「“シュヴァーン”、私と共に来い」

「私は間違ってはいない、そうだろう “シュヴァーン”」

「はははは!!頼もしいぞ“シュヴァーン”!」


数々を吐いた後、鈍い音が頬を軋めた。
静かに彼を見いやれば、黒に碧の瞳が怒っていた。
それからそれは、消えた。








「……頭の怪我が原因で、記憶障害になっているようです」
医者はそう言い、詳細が記された紙の束をリタに渡した。
「…治療が済んだなら後はあたしがやるわ」
リタは仲間以外を払い、無理矢理気絶させたアレクセイの胸に触れた。

オレは一人、唾を呑んだ。
音を辿ると、レイヴンは私室に戻ったはずだ

「……ユーリは知ってたの?アレクセイに心臓魔導器があるって」
リタは操作盤を叩きながらオレに尋ねた。

「……ああ…、落ち着いた時に、皆に話す予定だった」
そう、と リタは相変わらずの間々だった。


「…僕、レイヴンのとこ行くね」
「うちも行くのじゃ」
そう言ってカロルとパティは出て行った。


「……デューク、かしらね」
ジュディが考え込むようにしてそう言った。
「逆にデューク以外当て嵌まる人物なんて居ないわ」

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